![]() 3次元ループアンテナを備える無線自動識別(rfid)タグ
专利摘要:
本願は、3次元(3D)ループアンテナを備える無線自動識別(RFID)タグについて記載するものである。この3Dループアンテナは第1の導電性部分を有し、第1の導電性部分は、厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。この3Dループアンテナは第2の導電性部分を有し、第2の導電性部分は、厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路は、第1及び第2の平面に対して実質的に平行でない第3の平面に存在する電流ループにおいて、第1及び第2の導電性部分を通じて電流を励起する。場合によっては、第3の平面は、第1及び第2の平面に対して実質的に垂直であってもよい。A 公开号:JP2011512755A 申请号:JP2010546865 申请日:2009-02-10 公开日:2011-04-21 发明作者:シー. エグバート,ウィリアム;エー. サイナティ,ロバート;アール. バネルジー,スワガタ;ケー. ミセマー,デイビッド 申请人:スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー; IPC主号:H01Q1-38
专利说明:
[0001] 本発明は、物品管理のための無線自動識別(RFID)システムに関し、より具体的にはRFIDタグに関する。] 背景技術 [0002] 無線自動識別(RIFD)技術は、輸送、製造、廃棄物管理、郵便追跡、航空手荷物照合、及び有料道路料金管理を含む、事実上すべての産業において幅広く使用されつつある。通常のRFIDシステムは、複数のRFIDタグと、RFIDタグと通信するためのアンテナを有する少なくとも1つのRFIDリーダー(「質問機」とも呼ばれる)又は検出システムと、RFIDリーダーを制御する計算機とを有する。RIFDリーダーは、タグにエネルギー又は情報を供給し得る送信機と、ID又は他の情報をタグから受信する受信機とを有する。計算機は、RFIDリーダーで入手した情報を処理する。] [0003] 一般に、RFIDタグから受信される情報は、特定の用途に限定されるものであるが、多くの場合、タグが固定された物品のIDを提供するものである。例示的な物品には、製造品目、書籍、ファイル、動物若しくは個人、又は事実上ほとんどの有形物品が挙げられる。また、物品に関して更なる情報が提供されてもよい。タグは、製造プロセスの間に、例えば、製造中の自動車シャーシの塗装色又は他の有用な情報を示すために使用されてもよい。] [0004] RFIDリーダーの送信機は、アンテナを通じて無線周波数(RF)信号を出力して電磁場を発生させ、その電磁場により、タグは、情報を伝達するRF信号を返すことが可能となる。いくつかの構成において、送信機は通信を開始し、増幅器を利用して、変調された出力信号でアンテナを励磁して、RFIDタグと通信する。他の構成において、RFIDタグは、RFIDリーダーから持続波信号を受信し、直ちにその情報に応答することによって通信を開始する。] 発明が解決しようとする課題 [0005] 従来のタグは、内部電源を有する「能動」タグ、又はRFIDリーダーで(典型的には誘導結合で)発生されたRF場によって給電される「受動」タグであろう。いずれの場合にも、タグは、予め定義されたプロトコルを用いて通信し、RFIDリーダーが1つ以上のタグから情報を受信できるようにする。計算機は、RFIDリーダーから情報を受信し、データベースを更新するなどの何らかの動作を実施することによって、情報管理システムとして働く。加えて、計算機は、送信機を介してデータをタグにプログラムする機構として働いてもよい。] 課題を解決するための手段 [0006] 概して、本開示は、RFIDタグとそのRFIDタグが配置された導電性表面との間の結合に帰せられる、RFIDタグの性能に対する悪影響を緩和し得る3次元(3D)ループアンテナについて記載するものである。本開示にしたがって設計されるRFIDタグは、RFID回路に結合された3Dループアンテナを備える。本明細書で詳細に説明するように、3Dループアンテナは第1の導電性部分を有し、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回り、かつ第1の平面内に存在する長さ及び幅を有する。第1の導電性部分は、第2の導電性部分に電気的に結合されており、第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回り、かつ第2の平面内に存在する長さ及び幅を有する。第1及び第2の平面は、実質的に互いに平行である。電流は、第1及び第2の平面に実質的に平行でない第3の平面に存在する電流ループにおいて、第1及び第2の導電性部分を通じて励起される。第1及び第2の導電性部分を通じて励起される電流は、一例として、例えば受動RFIDタグの場合、RFID回路によって後方散乱される再変調質問信号であってもよい。他の例において、例えば能動RFIDタグの場合、RFID回路は、導電性部分を通じて電流を励起する信号を発生させてもよい。] [0007] RFIDタグは、物品の表面に配置されると、第1及び第2の平面が物品の表面に対して実質的に平行となるように構成される。このようにして、電流が励起される電流ループの平面は、RFIDタグを取り付けられた物品表面に対して実質的に平行ではなくなる。例えば、いくつかの実施形態において、アンテナの電流ループが存在する平面は、物品表面に対して実質的に垂直であってもよい。] [0008] いくつかの実施形態において、3Dループアンテナの第1及び第2の導電性部分は、RF電流用の連続ループを規定する1つ以上の部分を有するアンテナ材料によって規定されてもよい。他の実施形態において、3Dアンテナループは、アンテナ材料と、RFIDタグが配置される導電性の物品表面との組み合わせによって規定されてもよい。後者の実施形態において、導電性の物品表面及びアンテナ材料は、電流の流れのための閉ループを規定する。したがって、導電性の物品表面は、3Dアンテナの一部分として働く。導電性の表面及びアンテナ材料は、直接的な電気接続によって又は静電結合によって、この閉ループを形成してもよい。] [0009] 3Dループアンテナは更に、アンテナの一部分が同調素子として機能して、アンテナのインピーダンスを、アンテナが結合されたICチップのインピーダンスに整合させるように設計されてもよい。一例として、3Dループアンテナを形成する導電性トレースは、容量性の同調素子(capacitive tuning element)として機能する1つ以上のスリットを有してもよい。別の例として、3Dループアンテナは、重なり合う導電性部分を有してもよく、それらの導電性部分は、容量性の同調素子として機能する。更なる例として、3Dループアンテナを形成する導電性トレースは、より良好な同調のために静電容量を増加するように、互いに嵌合する導電性フィンガー(finger)の領域を有してもよい。] [0010] RFIDタグは、装着部材を介して、物品の実質的に平坦でない表面に取り付けられてもよい。装着部材は、曲線又は不規則な形状の(実質的に平坦でない)表面に適合するように柔軟であってもよく、また、RFIDタグの下側部分に、すなわちRFIDタグと物品表面との間に取り付けられてもよい。装着部材は、リブ付きであってもよく、互いに離間された複数の区分を有するか、あるいは、柔軟性を高める構造を有してもよい。] [0011] 一実施形態において、無線自動識別(RFID)タグは、第1の導電性部分を有するループアンテナを備え、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。第1の導電性部分の少なくとも一部分は、ループアンテナのインピーダンスを同調させるための同調素子を形成する。ループアンテナはまた、第2の導電性部分を有し、この第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。第2の導電性部分は、第1の導電性部分に電気的に結合される。このRFIDタグはまた、ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、第1の平面及び第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、第1の導電性部分及び第2の導電性部分を流れるように、ループアンテナを通じて電流を励起するRFID回路を備える。] [0012] 別の実施形態において、無線自動識別(RFID)システムが、質問の無線周波数(RF)の場を出力するように構成されたリーダーユニットと、RFIDタグとを備えている。このRFIDタグは、第1の導電性部分を有するループアンテナを備え、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。第1の導電性部分の少なくとも一部分は、ループアンテナのインピーダンスを同調させるための同調素子を形成する。ループアンテナはまた、第2の導電性部分を有し、この第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。第2の導電性部分は、第1の導電性部分に電気的に結合される。このRFIDタグはまた、ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、第1の平面及び第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、第1の導電性部分及び第2の導電性部分を通じて電流を励起して、質問のRF信号に応答するRF信号を出力するRFID回路を有する。] [0013] 別の実施形態において、対象物品が、導電性表面と、物品のその導電性表面に結合される無線自動識別(RFID)タグとを備える。このRFIDタグは、第1の導電性部分を有するループアンテナを備え、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有し、第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。第1の導電性部分の少なくとも一部分は、ループアンテナのインピーダンスを同調させるための同調素子を形成する。ループアンテナはまた、第2の導電性部分を有し、第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有し、第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。第2の導電性部分は、第1の導電性部分に電気的に結合される。このRFIDタグはまた、ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、物品の導電性表面に対して実質的に平行でない第3の平面内に存在する電流ループにおいて、第1の導電性部分及び第2の導電性部分を流れるように、ループアンテナを通じて電流を励起するRFID回路を有する。] [0014] 別の実施形態において、アセンブリが、RFIDタグと、装着部材とを備え、その装着部材は、RFIDタグを実質的に平坦でない表面上に装着するように構成される。装着部材は、上側表面とその上側表面の反対側の下側表面とを備える、実質的に平坦でかつ柔軟な基礎部材と、下側表面から突出する複数の装着構造とを備える。] [0015] 別の実施形態において、本発明の方法は、空洞に硬化性樹脂を少なくとも部分的に充填する工程と、整形工具を空洞に押し付けて樹脂を形作りする工程と、材料が硬化した後に整形工具を取り除き、それによって、基礎部材から延びる複数の装着構造を規定する工程と、基礎部材及び複数の装着構造を空洞から取り出す工程であって、基礎部材は実質的に平坦であり、無線自動識別(RFID)タグを取り付けられるように構成された上側表面と、装着構造がそこから延びる下側表面とを備える、工程と、1つ以上のRFIDタグを基礎部材の上側表面に結合する工程とを含む。] [0016] 別の実施形態において、無線自動識別(RFID)タグは、第1の導電性部分を有するループアンテナを備え、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。ループアンテナはまた、第2の導電性部分を有し、この第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。第2の導電性部分は、第1の導電性部分に電気的に結合される。第2の導電性部分はまた、RFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面に結合するように構成される。このRFIDタグはまた、ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、第1の平面及び第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、第1の導電性部分、第2の導電性部分、及びRFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面を流れるように、ループアンテナを通じて電流を励起するRFID回路を備える。] [0017] 別の実施形態において、無線自動識別(RFID)システムは、質問の無線周波数(RF)の場を出力するように構成されたリーダーユニットと、RFIDタグとを備える。このRFIDタグは、第1の導電性部分を有するループアンテナを備え、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。ループアンテナはまた、第2の導電性部分を有し、この第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。第2の導電性部分は、第1の導電性部分に電気的に結合される。第2の導電性部分はまた、RFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面に結合するように構成される。このRFIDタグはまた、ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、第1の平面及び第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、第1の導電性部分、第2の導電性部分、及びRFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面を通じて電流を励起して、質問のRF信号に応答するRF信号を出力するRFID回路を有する。] [0018] 別の実施形態において、対象物品が、導電性表面と、物品のその導電性表面に結合された無線自動識別(RFID)タグとを備える。このRFIDタグは、第1の導電性部分を有するループアンテナを備え、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有し、第1の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する。ループアンテナはまた、第2の導電性部分を有し、第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有し、第2の導電性部分の長さ及び幅は、実質的に第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在する。第2の導電性部分は、第1の導電性部分に電気的に結合される。第2の導電性部分はまた、RFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面に結合するように構成される。このRFIDタグはまた、ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、物品の導電性表面に対して実質的に平行でない第3の平面内に存在する電流ループにおいて、第1の導電性部分、第2の導電性部分、及びRFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面を流れるように、ループアンテナを通じて電流を励起するRFID回路を備える。] [0019] 本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面及び以下の説明に記載する。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、その説明と図面から、また特許請求の範囲から明らかとなろう。] 図面の簡単な説明 [0020] 複数の物品を特定するための例示的な無線自動識別(RFID)システムの斜視図。 3Dアンテナと、スペーサ層と、ICチップとを備える、本発明によるRFIDタグの一実施形態の概略斜視図。 図2のRFIDタグの断面図。 本発明によるRFIDタグの別の実施形態の概略斜視図。 図3のRFIDタグの断面図。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグの長さとの関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグの長さとの関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグの幅との関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグの幅との関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグの高さとの関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグの高さとの関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグのフィードポイントとの関係を示すグラフ。 RFIDタグのアンテナのインピーダンス応答とRFIDタグのフィードポイントとの関係を示すグラフ。 RFIDタグのリード範囲を試験するための試験システムの概略図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする、RFIDタグ用の例示的な装着部材の斜視図。 装着部材の例示的な構成を示す図。 装着部材の例示的な構成を示す図。 装着部材の別の例示的な構成を示す平面図。 装着部材の更なる例示的な構成を示す平面図。 装着部材の更に別の例示的な構成を示す平面図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための例示的なプロセスを示す図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための例示的なプロセスを示す図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための別の例示的なプロセスを示す概念図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための別の例示的なプロセスを示す概念図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための別の例示的なプロセスを示す概念図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための別の例示的なプロセスを示す概念図。 RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための別の例示的なプロセスを示す概念図。 本開示による例示的なRFIDタグの概略斜視図。 図15AのRFIDタグの断面図。 2つのアンテナ設計の例示的な全インピーダンスを示すスミス図表。 2つのアンテナ設計の例示的な全インピーダンスを示すスミス図表。 図15A及び15BのRFIDタグのスリット長(LSLIT)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフ。 図15A及び15BのRFIDタグのスリット長(LSLIT)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフ。 図15A及び15BのRFIDタグのスリットオフセット(SOFFSET)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフ。 図15A及び15BのRFIDタグのスリットオフセット(SFFSET)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフ。 図15A及び15BのRFIDタグのスリットオフセット(SOFFSET)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフ。 図15A及び15BのRFIDタグのスリットオフセット(SOFFSET)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフ。 本開示による別のRFIDタグの概略斜視図。 図20AのRFIDタグの断面図。] 図15A 図20A 実施例 [0021] RFIDシステムは、物品を追跡し、図書館又は小売店などの保護された範囲から物品が不正に移動されることを防止するために、事実上すべての産業において幅広く使用されつつある。しかしながら、そのようなRFIDシステムで使用される従来のRFIDタグは、導電性表面を有する物品に取り付けられた場合、多数の悪影響を受けることがある。例えば、従来型RFIDタグと、そのRFIDタグが取り付けられた物品の導電性表面との間の結合により、結果としてリード範囲が縮小されることがある。換言すれば、タグを読み取られ得る範囲が縮小する。] [0022] 本開示は、RFIDタグとそのRFIDタグが配置された導電性表面との結合に帰せられる、リード範囲の縮小などのRFIDタグの性能に対する悪影響を緩和し得る3次元(3D)ループアンテナについて記載するものである。つまり、ダイポールアンテナ又は実質的に2次元(2D)又は3Dの他のアンテナ構成を利用する従来のRFIDタグとは異なり、本開示にしたがって設計される3Dループアンテナのリード範囲は、RFIDタグが導電性表面に取り付けられた場合でも、極端に制限されることがない。] [0023] 本開示にしたがって設計されるRFIDタグは、RFID回路に結合された3Dループアンテナを備える。本明細書で詳細に説明するように、3Dループアンテナは第1の導電性部分を有し、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回り、かつ第1の平面内に存在する長さ及び幅を有する。第1の導電性部分は、第2の導電性部分に電気的に結合されており、第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回り、かつ第2の平面内に存在する長さ及び幅を有する。第1及び第2の平面は、実質的に互いに平行である。電流は、第1及び第2の平面に対して実質的に平行でない第3の平面に存在する電流ループにおいて、第1及び第2の導電性部分にて励起される。第1及び第2の導電性部分において励起される電流は、一例として、例えば受動RFIDタグの場合、RFID回路によって後方散乱される再変調質問信号であってもよい。他の例において、例えば能動RFIDタグの場合、RFID回路は、導電性部分を通じて電流を励起する信号を発生させてもよい。] [0024] RFIDタグは、物品の表面に配置されると、第1及び第2の平面が物品の表面と実質的に平行となるように構成される。このようにして、RFID回路が電流を励起する電流ループの平面は、RFIDタグを取り付けられた物品表面に対して実質的に平行でないものとなる。例えば、いくつかの実施形態において、アンテナの電流ループが存在する平面は、物品表面に対して実質的に垂直であってもよい。] [0025] いくつかの実施形態において、3Dループアンテナの第1及び第2の導電性部分は、RF電流用の連続ループを規定する1つ以上の部分を有するアンテナ材料によって規定されてもよい。他の実施形態において、3Dアンテナループは、アンテナ材料と、RFIDタグが配置される導電性の物品表面との組み合わせによって規定されてもよい。後者の実施形態において、導電性の物品表面及びアンテナ材料は、電流の流れのための閉ループを規定する。したがって、導電性の物品表面は、3Dアンテナの一部分として働く。導電性表面及びアンテナ材料は、直接的な電気接続によって又は静電結合によって、この閉ループを形成してよい。] [0026] 「3D構成」とは、アンテナが3次元内に存在し、説明を容易にするための直交するx−y−z軸を基準とすることを示すものであり、アンテナは、x軸成分、y軸成分、及びz軸成分を有する。例えば、3Dループアンテナの第1及び第2の導電性部分はx−y平面内に存在してもよいが、アンテナの第1及び第2の導電性部分を結合する部分はy−z平面内に存在する。より具体的には、第1及び第2導電性部分の長さは、x軸に沿って存在してもよく、第1及び第2の導電性部分の幅は、y軸に沿って存在してもよい。アンテナの第1の部分と第2の部分とを互いに結合する部分は、z軸に沿って存在する長さ、及びy軸に沿って存在する幅を有してもよい。そのようなアンテナ構成では、以下で更に詳細に説明するように、電流ループはx−z平面内に存在することになる。この3Dループアンテナは、極超短波(UHF)の範囲で、例えば約300メガヘルツ(MHz)から約3ギガヘルツ(GHz)の周波数範囲で動作することができる。しかしながら、他の無線周波数スペクトルにおける他の動作範囲が用いられてもよい。] [0027] 本開示にしたがって構成された3Dループアンテナは、RFIDタグとそのRFIDタグが配置された導電性表面との結合に帰せられる、リード範囲の縮小などのRFIDタグの性能に対する悪影響を緩和することができる。換言すれば、本開示にしたがって構成された3Dループアンテナは、依然として質問装置の質問送信電力を比較的低く維持する一方で、導電性表面に結合された場合でも、リード範囲を維持するか、おそらくは拡大することができる。それどころか、3Dループアンテナを備えるRFIDタグは、例えば、導電性表面に取り付けられた場合でも、約3メートル(約10フィート)超のリード範囲を呈することができる。「リード範囲」という用語は一般に、リーダーとRFIDタグとの間の通信動作距離を指す。] [0028] しかしながら、理解されたいこととして、本発明は、約3メートル(10フィート)超のリード範囲に限定されるものではない。それどころか、本開示で説明するように、この3Dループアンテナは、約30センチメートル(約1フィート)未満、約30センチメートル〜約3メートル(約1フィート〜約10フィート)、又は約3メートル(約10フィート)超のリード範囲など、任意のリード範囲をサポートするように設計されてもよい。性能と寸法との望ましいトレードオフを達成するために、3Dループアンテナの様々な設計パラメータが調節されてもよい。これらのトレードオフは、3Dループアンテナが設計の対象とする特定の用途によって定められてもよい。] [0029] 加えて、RFIDタグの寸法は、アンテナのフィードポイント(feedpoint)を調節することによって、アンテナの離調を生じることなく修正することができる。アンテナのフィードポイントは、集積回路(IC)チップがアンテナに結合される位置である。したがって、RFIDタグは、ICチップをアンテナの中央からいずれかの側に片寄らせることによって修正することができる。フィードポイントを調節することによって3Dループアンテナを再度同調させると、RFIDタグは、性能劣化を伴うことなく、比較的小型のRFIDタグ構造を有することができる。いくつかの実施形態において、RFIDタグは、リード電力を増加させる必要なしに約3メートル以上(約10フィート以上)のリード範囲を維持する一方で、比較的小型の寸法、例えば約4分の1波長以下を有することができる。] [0030] 3Dループアンテナは更に、アンテナの一部分が同調素子として機能して、アンテナのインピーダンスを、アンテナが結合されたICチップのインピーダンスに整合させるように設計されてもよい。一例として、3Dループアンテナを形成する導電性トレースは1つ以上のスリットを有してもよく、そのスリットは、容量性の同調素子として機能する。別の例として、3Dループアンテナは、重なり合う導電性部分を有してもよく、それらの導電性部分は、容量性の同調素子として機能する。更なる例として、3Dループアンテナを形成する導電性トレースは、より良好な同調のために静電容量を増すように、互いに嵌合する導電性フィンガーの領域を有してもよい。種々の同調素子設計についてそれぞれに説明しているが、3Dループアンテナは、複数の種類の同調素子、例えば、重なり合う導電性部分とスリットを利用してもよい。] [0031] また、本開示において説明するRFIDタグなどのRFIDタグを、実質的に平坦でない表面に取り付けるための装着部材についても説明する。この装着部材は、しかしながら、本開示で説明する3Dループアンテナを備えるRFIDタグと共に使用するように限定されるものではない。それどころか、この装着部材は、任意の好適なRFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けるために使用されることができる。この装着部材は、RFIDタグに沿って若しくはRFIDタグを横断して延びる複数のリブ付き構造、互いに離間した複数の柱、チャネル付き構造、又は、曲線若しくは不規則な形状の(実質的に平坦でない)表面に装着部材を取り付けるために柔軟性を高める他の構造など、柔軟性を高める形状構成を有してもよい。] [0032] 図1は、複数の物品12A〜12N(総じて「物品12」)を特定するための例示的な無線自動識別(RFID)システム10の斜視図である。RFIDシステム10は、物品12A〜12Nに取り付けられたRFIDタグ14A〜14Nと、携帯型RFIDリーダー16とを備えており、携帯型RFIDリーダー16は、RFIDタグ14A〜14N(「RFIDタグ14」と総称する)の各々に質問し、それらからデータを取得するように適合されている。物品12は、例えば、導電性の構成要素であっても非導電性の構成要素であってもよい。RFIDタグ14A〜14Nはそれぞれ、x軸に沿って測定される長さ、y軸に沿って測定される幅、及びz軸に沿って測定される高さを有している。図1に示す直交するx−y−z軸は、本開示のRFIDタグの説明を支援するために参照されるものであり、いかなる形においても本開示の範囲を限定することを意図したものではない。x−y平面におけるRFIDタグ14A〜14Nの各々の表面は、対応する物品12A〜12Nに隣接し、「接触表面領域」を規定している。一実施形態において、RFIDタグ14の各々のx−y平面は、感圧性接着剤、テープ若しくは発泡体、又は任意の他の好適な様式の取り付け機構などを用いて、対応する物品12A〜12Nに取り付けられる。いくつかの実施形態において、装着部材がRFIDタグ14の各々に取り付けられてもよい。そのような実施形態において、RFIDタグ14は、装着部材によって、対応する物品12に取り付けられる。] 図1 [0033] RFIDタグ14を対応する物品12A〜12Nに配置することにより、RFIDリーダー16は、無線周波数(RF)信号18及び19を通じて、物品12A〜12Nの説明を、対応するRFIDタグ14A〜14Nに結び付けることが可能となっている。例えば、RFIDタグ14Aを物品12Aに配置することにより、ユーザーは携帯型RFIDリーダー16を利用し、RF信号18及び19を通じて、物品12Aに関連する説明又は他の情報をRFIDタグ14Aに結び付けることが可能となっている。別の実施形態において、リーダー16は、自動又は半自動プロセスに組み込まれてもよく、ユーザーは必ずしもリーダー16を利用する必要がなくなる。リーダー16は、RF信号18を発生させることによってRFIDタグ14Aに質問してもよく、RF信号18は、RFIDタグ14A内に配設されたアンテナで受信される。信号エネルギーは通常、電力とコマンドの両方をRFIDタグ14Aに伝達する。RFIDタグ14Aは、リーダー16から放射されたRFエネルギーを受信し、RF信号18の電界強度がリード閾値を超えた場合、RFIDタグ14Aは給電され、タグを取り付けられた物体に関する情報を含むように変調された、受信機からのRF信号18を後方散乱する。この後方散乱された信号は、図1においてRF信号19として表されている。つまり、アンテナにより、RFIDタグ14Aは、アンテナに結合されたRFID回路、例えばICチップに給電するのに十分なエネルギーを収集することができる。] 図1 [0034] 通常、1つ以上のコマンドに応答して、RFID回路は、リーダー16からのRF信号を再度変調し、アンテナを通じてその変調信号を後方散乱して、リーダー16に検出されるRF応答を出力する。応答はRFIDタグ識別子からなっていてもよく、このRFIDタグ識別子は、携帯型RFIDリーダー16のデータベース又はRFID管理システム(図示せず)に記憶された識別子と一致してもよい。別の方法として、応答は、RFIDタグ14からリーダー16へのデータの転送処理からなっていてもよい。リーダー16は、リーダー16とRFID管理システムとの間におけるデータの通信のための、RFID管理システムのデータ通信ポートと入出力してもよい。ユーザー(又は自動若しくは半自動機械)は、RFIDリーダー16を各RFIDタグ14に向けることによって、RFIDリーダー16を利用して1つ以上の物品12を特定することができる。別の方法として、1つ以上の物品12が、RFIDリーダー16の前方を通過してもよい。] [0035] 当該技術分野において周知の種類のアンテナを有するRFIDタグが、導電性表面に取り付けられると、RFIDタグのリード範囲が実質的に縮小されることがある。当該技術分野において周知の種類のアンテナは、2Dダイポールアンテナ、別の2Dアンテナ、又は当該技術分野において既知の他の3Dアンテナであり得る。そのようなアンテナが、RF質問信号、例えばRF信号18によって給電されると、質問信号は、RFIDタグが配置された導電性表面に電流を誘起する。導電性表面上の電流は、電磁場を発生させる。この電磁場は、アンテナによって生成された電磁場を少なくとも部分的に相殺する。導電性表面はまた、アンテナのインピーダンスを元の設計値から変化させることがある。アンテナのインピーダンスの変化、アンテナから放射される電磁場全体の縮小は、RFIDタグのリード閾値を超えないように減じられることがある。換言すれば、RFIDタグのリード範囲は、RFIDタグが無能となるように、すなわち実用的な距離からリーダー16に読み取られないように減じられることがある。例えば、RFIDタグが、物品の導電性表面に取り付けられ、物品は、物理的な制限により、リーダー16がRFIDタグまで約3メートル(約10フィート)未満のところに接近して位置されることができないように配置又は設計されることがある。この場合、リード範囲が約3メートル(10フィート)未満となるように電界強度が減じられた場合、リーダー16はRFIDタグを読み取れないことがある。] [0036] しかしながら、本開示によれば、RFIDタグ14のうちの1つ以上が、導電性表面の存在下におけるリード範囲の縮小に関する上述の問題のうちの少なくともいくつかを緩和する3Dループアンテナを備えている。図2及び3に関連して更に詳細に議論するように、3Dループアンテナは第1の導電性部分を有し、第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回り、かつ第1の平面内に存在する長さ及び幅を有する。第1の導電性部分は、第2の導電性部分に電気的に結合されており、第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回り、かつ第2の平面内に存在する長さ及び幅を有する。第1及び第2の平面は、実質的に互いに平行である。電流は、第1及び第2の平面に実質的に平行でない第3の平面に存在する電流ループにおいて、第1及び第2の導電性部分を通じて励起される。場合によっては、第3の平面は、第1及び第2の平面に対して実質的に垂直であってもよい。] [0037] 3Dループアンテナは、物品の表面に配置されると、電流ループによって規定される第3の平面が、RFIDタグを取り付けられた物品表面に実質的に平行とならないように構成される。いくつかの実施形態において、アンテナの電流ループが存在する第3の平面は、物品表面に対して実質的に垂直であってもよい。換言すれば、3Dループアンテナの導電性部分の各々の厚さが、物品表面に対して実質的に垂直な平面を規定していると考えてもよい。しかしながら、3Dループアンテナは、3Dループアンテナの電流ループによって規定される第3の平面が物品表面に対して実質的に平行でない限り、物品表面に対していかなる形で方向付けられてもよいことを理解されたい。] [0038] いくつかの実施形態において、アンテナは、3Dループを規定するように形成された導電性材料の2次元(2D)片によって規定される。導電性材料は、材料の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有しており、したがって2Dと見なされてもよい。3Dループを規定するように形成された場合、導電性材料は、第1の平面内に存在する長さ及び幅を有する第1の導電性部分と、第1の平面に対して実質的に平行である第2の平面内に存在する長さ及び幅を有する第2の導電性部分とを有していると見なされてもよい。] [0039] 他の実施形態において、3Dループアンテナは、ループの一部分を規定するように形成された導電性材料の2D片によって規定され、RFIDタグを取り付けられた導電性表面が、ループの残部を規定する。導電性材料の2D片は、導電性表面に結合して3Dループを形成する。この結合は、電気結合であってもよく、例えば、直接的な物理的電気接続又は電磁気結合であってよい。このようにして、導電性の物品表面の少なくとも一部分が3Dループアンテナを形成する。いずれの場合も、3Dループアンテナは閉回路を形成し、3DアンテナがRF信号によって給電されると、この閉回路を電流が連続的に流れる。] [0040] このようにして、アンテナを取り付けられた物品表面に対して実質的に平行な平面内を電流が流れる、当該技術分野において周知のダイポール又は他の2Dアンテナとは異なり、3Dループアンテナは、導電性の物品表面に起因する悪影響を受けることがないように方向付けられる。3Dループアンテナは、例えば、導電性の物品表面に取り付けられるか又は導電性の物品表面に近接して配置された場合でも、リード範囲の実質的な縮小を受けないことがある。それどころか、質問のRF信号によって給電されると、3Dループアンテナは、導電性表面に結像電流(image currents)を誘起することができ、この結像電流は、3Dループアンテナのリード範囲を増し、すなわち、3Dループアンテナによって発生した電磁場に更に加わると推定される電磁場を発生させる。つまり、3Dループアンテナが、導電性の物品表面に直接接触するかあるいは近接すると、物品表面は、その付近の電磁要素を反射(mirror)すなわち結像(image)するグランド面として働くことができる。図2A、2B、3A、及び3Bに示すように、導電性の物品表面に対するRFIDタグ20の方向付けにより、反射すなわち結像化された電流は、3Dループアンテナによって放射された電磁場を相殺することがなく、それどころか、3Dループアンテナによって放射された電磁場を強化する。したがって、導電性の物品表面は、3Dループアンテナを流れる電流を反射し、結果として、3Dループアンテナの約2倍の寸法の「仮想アンテナ」を生じることになる。「仮想アンテナ」は、3Dループアンテナと、反射すなわち結像化された電流ループとを有する。] 図2A [0041] 3Dアンテナが、導電性材料の一画によって規定されるか、又は導電性材料の一画とRFIDタグが配置された導電性表面とによって規定されるかにかかわらず、3Dループアンテナは、電流ループ、すなわち3Dループアンテナによって生成された電磁場を相殺する電磁場を導電性表面に誘起しない。実際に、導電性表面に誘起された結像電流は、3Dループアンテナで形成された電流ループによって生成された電磁場を増強する電磁場を生成する。結果として、RFIDタグ14は、質問機の送信電力を大幅に増加させることなく、当該技術分野で既知の他の2D又は3Dアンテナを用いて他の方法で可能となる以上に拡大された広範なリード範囲を有することができる。RFIDタグ14のリード範囲は、例えば、質問機の送信電力が依然として比較的一定である一方で、約3メートル超(約10フィート超)となり得る。しかしながら、他のリード範囲も考えられることを理解されたい。他の例示的なリード範囲には、約30センチメートル(約1フィート)未満のリード範囲、及び約30センチメートル〜約3メートル(約1フィート〜約10フィート)のリード範囲が挙げられる。] [0042] 図2Aは、例示的なRFIDタグ20の概略斜視図であり、このRFIDタグ20は、3Dループアンテナ22と、スペーサ材料24と、ICチップ26とを備えている。RFIDタグ20は物品表面28に配置されている。図2Aには示していないが、RFIDタグ20は、ICチップ26及びアンテナ22を周囲の埃などの混入物から保護するのに役立つ外層を有していてもよい。外層はまた、ICチップ26及び3Dループアンテナ22を物理的損傷から保護するのに役立つように、硬質であってもよい。外層は、硬質材料(例えばガラス若しくはセラミック)又は軟質材料(例えばポリイミド)など、任意の好適な材料から形成されてよい。他の実施形態において、外層はまた、側部42及び46を越えて延び、したがってRFIDタグ20を完全に包んでもよい。] 図2A [0043] ICチップ26は、アンテナ22を形成する導電性材料の2Dストリップの対向端部48A及び48Bを介して、3Dループアンテナ22に電気的に結合されている。例えば、ICチップ26は、アンテナ22、すなわち端部48A及び48Bに、直接結合されても、ビア(via)若しくはクロスオーバー(crossover)を使用して結合されてもよく、また、RFIDタグ20内に埋め込まれても、表面実装デバイス(SMD)として実装されてもよい。] [0044] ICチップ26は、固有のID及び他の所望の情報をRFIDタグ20内に記憶し、質問機のハードウェアから受信したコマンドを解釈し処理し、質問機(例えば図1のリーダー16)による情報の要求に応答するために、及び、複数のタグが質問に同時に応答する結果として生じる競合を解決するために、ファームウェア及び/又は回路を含んでいてもよい。所望により、ICチップ26は、単に情報を読み出す(リードオンリー)のではなく、内部メモリに記憶された情報を更新するためのコマンド(リード/ライト)に応答してもよい。RFIDタグ20のICチップ26において使用するのに好適な集積回路には、とりわけ、Dallas,Texasに所在するTexas Instruments(すなわちGen2ICという製品ライン)、Eindhoven,Netherlandsに所在するNXP Semiconductors(すなわち、I−CODEという製品ライン)、及びGeneva,Switzerlandに所在するST Microelectronicsから入手可能な集積回路が挙げられる。RFIDタグ20はICチップを備えるものとして記載されているが、他のRFID回路が、ICチップ26に加えて又はICチップ26に代わって使用されてもよい。例えば、RFIDタグ20は、表面音響波(SAW)、有機回路、若しくは他のRFID識別要素、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。] 図1 [0045] 図2Aに示す例において、3Dループアンテナ22は第1の導電性部分40を有し、この第1の導電性部分は、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第1の導電性部分40は、第1の平面45A内に存在する。図2Aに示す例において、第1の平面45Aは、x−y平面内に存在する。ループアンテナ22はまた、第2の導電性部分44を有し、この第2の導電性部分は、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する。第2の導電性部分44は、第1の平面45Aに対して実質的に平行な第2の平面45B内に存在する。より具体的には、第2の平面45Bもまた、実質的にx−y平面内に存在する。第1の導電性部分40は、導電性部分42及び46を通じて第2の導電性部分44に電気的に結合されている。したがって、導電性部分40、42、44、及び46は、電気的に結合されて閉ループを形成している。いくつかの実施形態において、導電性部分40、42、44、及び46は、ループを規定するようにスペーサ材料24の周りに巻き付けられた、導電性材料の単一の2Dストリップから形成される。他の実施形態において、導電性部分40、42、44、及び46は、複数の2Dストリップから作られてもよい。] 図2A [0046] 図2Aの例は、3Dループアンテナ22を、概ね矩形のループであるものとして示している。導電性部分40、42、44、及び46は、スペーサ材料24によって実質的に充填される矩形の空間を規定している。導電性部分40及び44は、実質的に互いに平行であり、実質的に矩形のループの側部を全体として規定している。導電性部分40及び44は、x軸方向に沿って測定される長さ、及びy軸方向に測定される幅を有している。図2Aに示す例において、導電性部分44と導電性部分40は、同じ長さ及び幅を有している。しかしながら、他の実施形態において、導電性部分40が導電性部分44よりも長くてもよく、導電性部分44が導電性部分40よりも長くてもよく、導電性部分44が導電性部分40よりも広くてもよく、導電性部分40が導電性部分44よりも広くてもよい。] 図2A [0047] 導電性部分40と44とを結合する導電性部分42及び46は、矩形ループの側部を規定しており、これらの側部は、導電性部分40及び44に、したがって平面45A及び45Bに対して実質的に垂直である。側部42及び46は、実質的に互いに平行であり、それぞれ、z軸に沿って測定されるRFIDタグ20の高さに概ね等しい長さを有している。導電性部分42及び46はまた、y軸方向に沿って測定される幅を有している。いくつかの実施形態において、導電性部分42及び46の長さ及び幅は、それぞれの導電性部分の厚さよりも実質的に大きいものである。] [0048] 実質的に矩形のループアンテナとして示されているが、RFIDタグ20の3Dループアンテナ22は、3Dループアンテナ22がより多数の又は少数の側部を規定し、したがって異なる形状を取るように修正されてもよい。例えば、導電性部分40及び44が、実質的に互いに平行でなくてもよく、導電性部分42及び46が、実質的に互いに平行でなくてもよく、あるいはそれらが共に平行でなくてもよい。] [0049] しかしながら、側部の数にかかわらず、3Dループアンテナ22は実質的に、閉ループを規定することができ、RF信号、例えばRF信号18(図1)によって給電されると、この閉ループを電流が連続的に流れて閉回路を形成する。特に、ICチップ26は、第3の平面45C内に存在する電流ループにおいて、導電性部分40、42、44、及び46を通じて電流を励起する。導電性部分40、42、44、及び46を通じた電流ループが、導電性部分40、42、44、及び46内に実線の矢印で図2Bに表されている。図示のように、電流ループが存在する第3の平面45Cは、第1の平面45A及び第2の平面45Bに対して実質的に平行ではない。いくつかの実施形態において、第3の平面45Cは、第1の平面45A及び第2の平面45Bに対して実質的に垂直であってもよい。] 図1 図2B [0050] 図2Aに示す例において、RFIDタグ20は、物品30の表面28上に配置されると、第1の平面45A及び第2の平面45Bが物品30の表面28に対して実質的に平行となるように構成されている。このようにして、第3の平面45Cを規定する電流ループは、物品表面28に対して実質的に垂直となる。しかしながら、平面45A、45B、及び45Cは、第3の平面45C、すなわち第3の平面45Cを規定する電流ループが、RFIDタグを取り付けられた物品表面28に対して実質的に平行とならないが、依然として物品表面28とある角度をなすよう他の姿勢に方向付けられてもよい。つまり、3Dループアンテナ22は、平面45Cが物品表面28に対して実質的に平行とならないような任意の構成で方向付けられてよい。しかしながら、一般には、平面45Cが物品表面28に対して実質的に垂直となるように3Dループアンテナ22を方向付けることが望ましい場合があり、これは、この構成によって最大のリード範囲が達成され得るからである。平面45Cが物品表面28に対して実質的に平行となるように3Dループアンテナ22を方向付けることは、望ましくない場合もあるが、これは、そのような構成では、3Dループアンテナ22によって発生した電磁場に加えられると推定される結像電流が物品表面28内に生じないからである。] 図2A [0051] 物品表面28は、物品の平坦な表面であっても平坦でない表面であってもよい。図2Aに示す例において、物品表面28は平坦な表面である。場合によっては、物品表面28は、限定するものではないが、銅、アルミニウム、磁性金属、及びパーマロイなどの合金を含む金属材料、黒鉛複合材、及び導電性のある他の材料などの導電性材料である。RFIDタグ20は、接着剤(図示せず)で物品表面28に取り付けられてもよい。接着剤は、任意の好適な接着剤で形成されてよく、好適な接着剤は、RFIDタグ20の特定の用途に依存してよい。例えば、いくつかの実施形態において、接着剤は感圧性接着剤又はテープであってもよい。別の実施形態において、RFIDタグ20は、装着部材又は他の好適な様式の取り付け機構で物品表面28に取り付けられてもよい。図9〜12は、RFIDタグ20を概ね平坦でない表面に取り付けるために使用され得る例示的な装着部材を図示する。] 図10A 図10B 図11A 図11B 図12 図2A 図9 [0052] いずれの場合も、RFIDタグ20は、3Dループアンテナ22が物品表面28と電磁気的に相互作用するように物品表面28に取り付けられることができる。図2Aにおいて、導電性接着剤が、RFIDタグ20を物品表面28に取り付けるために使用されてよい。結果として、3Dループアンテナ22がRF信号によって給電されると、物品表面28内の電流が、アンテナ22によって放射された電磁場を増強することができる。特に、3Dループアンテナ22を通じて励起された電流は、RFIDタグが配置された物品表面28上に1つ以上の電流を誘起する。例えば、導電性部分44を通じて流れる電流は、物品表面28上に電流を誘起することができる。物品表面28上に誘起された電流は、図2Bにおいて、物品表面28内の破線の矢印で表されている。] 図2A 図2B [0053] 物品表面28上の誘起電流は、電磁場を放射する。誘起電流がアンテナの電磁場の少なくとも一部分を相殺する従来のアンテナ構成とは異なり、3Dループアンテナ22は、物品表面28上の誘起電流が、3Dループアンテナ22によって放射された電磁場の各部分を相殺しないように方向付けられる。より具体的には、第3の平面を規定する電流ループは、物品表面28の平面に対して実質的に平行ではないため、物品表面28上の誘起電流は、3Dループアンテナ22によって放射された電磁場を相殺することがない。事実、いくつかの事例において、3Dループアンテナ22によって放射された電磁場は、3Dループアンテナ22の方向により、物品表面28内の誘起電流によって発生した電磁場によって実際に増強されることができる。例えば、物品表面28は、3Dループアンテナ22を反射すなわち結像するグランド面として働くことができる。図2Bに関連してより詳細に説明するように、3Dループアンテナ22と導電性表面28とによって形成された電流ループは、3Dループアンテナ22の実寸法の約2倍の「仮想アンテナ」を規定する。つまり、アンテナ22によって生成された電磁場の規模は、概ね拡大されることになる。] 図2B [0054] 先に説明したように、当該技術分野で周知のいくつかの2D及び3Dアンテナの形状は、導電性表面に取り付けられたとき、極めて限られたリード範囲を呈することがある。しかしながら、3Dループアンテナ22によって物品表面28内に誘起された電流により、RFIDタグ20は、当該技術分野で既知の他の多くの2D及び3Dアンテナの形状と比較して、拡大されたリード範囲を有することが可能となる。RFIDタグ20に類似したRFIDタグのリード範囲を示す実験結果が、以下の表1に示されている。] [0055] 3Dループアンテナ22の長さLANT、幅WANT、及び高さHANTは、3Dループアンテナ22によって生成される電磁場を増強する効果を高めるように選択されてもよい。換言すれば、長さLANT、幅WANT、及び高さHANTは、RFIDタグ20のリード範囲に影響を及ぼす。したがって、3Dループアンテナ22の特定のリード範囲が、長さLANT、幅WANT、及び高さHANTの特定の範囲で最適化されることができる。寸法が主要な設計パラメータでない実施形態など、いくつかの実施形態において、長さLANTは、タグ20の動作周波数の約4分の1波長〜約2分の1波長の範囲となるように選択されてもよい。例として915MHzを用いると、長さLANTは、約1センチメートル〜約15センチメートル(約0.5インチ〜約6インチ)の範囲内となるように選択されてもよい。幅WANTは一般に、長さに比例してかつ/又は他の指針を考慮して選択されてもよい。ここでも例として915MHzを用いると、幅WANTは、約6ミリメートル〜約40ミリメートル(約0.25インチ〜約1.5インチ)の範囲内となるように選択されてもよい。いくつかの実施形態において、3Dループアンテナを形成する導電性部分の長さ及び幅は、導電性部分の厚さよりも実質的に大きいものである。図2Aに示す例において、導電性部分40及び44は、アンテナの長さLANTに等しい長さ、及びアンテナの幅WANTに等しい幅を有している。導電性部分40及び44、並びに42及び46の例示的な厚さは、約0.006mm〜1mm(約0.00025インチ〜約0.04インチ)、より好ましくは、約0.025mm〜0.25mm(約0.001インチ〜0.01インチ)の範囲内にあってもよい。] 図2A [0056] 3Dループアンテナ22の高さHANTは、導電性部分40と44との間に設けられたスペーサ材料24の高さを含む、多数の要素に依存する。高さHANTは、RFIDタグ20を取り付けられた物品表面28からRFIDタグ20が相当に突出することがないように選択されてもよい。RFIDタグ20が物品表面28から相当に突出する場合、RFIDタグ20及び/又はアンテナ22は、損傷を受けやすくなることがある。高さHANTはまた、RFIDタグ20に近接する構成要素に3Dループアンテナ22が相当に干渉しないように選択されてもよい。一例として、高さHANTは、約0.5ミリメートル〜約10ミリメートル(約0.02インチ〜約0.4インチ)の範囲内にあってもよい。他の高さも考えられることを理解されたい。] [0057] 915MHzを超える動作周波数の場合、長さLANT及び高さHANTはそれに応じて縮小されてもよく、また915MHz未満の動作周波数の場合、長さLANT及び高さHANTはそれに応じて拡大されてもよい。したがって、これらの値は単に例示的なものであり、いかなる形においても本発明の範囲を限定するものとして見なされるべきでないことを理解されたい。更に、RFIDタグが寸法において可能な限り小さいことが望ましいと一般には考えられるが、RFIDタグ20など、本開示において説明するRFIDタグは、その用途に好適な任意の寸法で構成されてよい。] [0058] スペーサ材料24は、固体材料で形成されても、多量の粒子状物質からなる材料で形成されてもよい。好適なスペーサ材料24には、限定するものではないがポリカーボネートなど、比較的軽量の非導電性材料が挙げられる。別の好適なスペーサ材料は、低損失磁性材料とされ得る。RFIDタグ20はまた、スペーサ材料24なしで構成されてもよい。つまり、3Dループアンテナ22の中央又はホールは、固体材料の代わりに空気で充填されてもよい。このようにして、空気はスペーサ材料24として働くことができる。空気は、固体又は多量の粒子状物質と比較して相対的に軽量であるため、航空宇宙及び他の輸送用途などの用途において望ましくかつ特に有利となり得る。] [0059] 3Dループアンテナ22の特定の特性は、RFIDタグ20の所望の動作周波数に依存する。アンテナ22は、質問機(例えば図1のリーダー16)によって放射された無線周波数(RF)エネルギーを受信する。例えば、質問機によって発せられるRF信号は、極超短波(UHF)のRF信号であってもよく、これは通常、約300メガヘルツ(MHz)〜約3ギガヘルツ(GHz)の範囲内にある周波数を指す。このRFエネルギーは、電力とコマンドの両方をRFIDタグ20に伝達する。一実施形態において、3Dループアンテナ22は、質問機からRFエネルギーを収集し、そのエネルギーを変換してICチップ26に給電するように動作し、それによって、質問機で検出される応答を提供する。したがって、3Dループアンテナ22の特性又は特徴、すなわち設計パラメータは、3Dループアンテナ22が組み込まれるシステムに適合するべきである。] 図1 [0060] より具体的には、電力伝達の増強を達成するために、3Dループアンテナ22のインピーダンスは、ICチップ26のインピーダンスに共役的に整合されてもよい。一般に、シリコンRFID ICチップは、低いレジスタンス及び大きな負のリアクタンスを有する。したがって、共役の整合性を達成するために、3Dループアンテナ22は、等価なレジスタンスと、大きさが同じで正負が反対である大きな正のリアクタンスを有するように設計されてもよい。しかしながら、3Dループアンテナ22が、金属又は液体などの導電性材料と接近すると、すなわち電磁接触(相互作用)すると、3Dループアンテナ22のインピーダンスが離調され、結果として電力の伝達が損失する。3Dループアンテナ22に関して言えば、3Dループアンテナ22のインピーダンスは、特に、3Dループアンテナ22が物品表面28などの導電性表面に取り付けられたときに変化する。] [0061] 3Dループアンテナ22の寸法、すなわち長さLANT、幅WANT、及び高さHANTは、3Dループアンテナ22のインピーダンスがICチップ26のインピーダンスと整合するように調節されてもよい。加えて、フィードポイントFANTは、ICチップ26が結合される3Dループアンテナ22上の位置であるが、このフィードポイントFANTはまた、3Dループアンテナ22のインピーダンスを変化させてICチップ26のインピーダンスにより良好に整合するように調節されてもよい。図2に示すように、フィードポイントFANTは、図2に垂直の破線で表すRFIDタグ20の中心34と、ICチップ26の位置との間で測定される。いくつかの実施形態において、フィードポイントFANTは、ICチップ26が物品表面28に直接接続されるように調節されてもよい。この場合、IC 26はグランドに直接接続される。フィードポイントFANTが、図2Aにおいてこのように調節された場合、ICチップ26は、側部42又は側部46に配置されているものとして示されることになる。3Dループアンテナ22のインピーダンスをICチップ26のインピーダンスに整合させることは、3Dループアンテナ22の「同調」と呼ばれることがある。] 図2A [0062] 図2Bは、物品表面28を伴ったRFIDタグ20の横断面図である。同様の参照符号は同様の機構を指している。上述のように、RF信号18は、3Dループアンテナ22を通じて電流を励起し、したがって、導電性部分40、42、44、及び46を通じて電流ループを生成する。3Dループアンテナ22を通じた電流ループが矢印で示されている。物品表面28が適度に大きい場合、物品表面28はグランド面として働くことができる。結像理論(image theory)を用いて、3Dループアンテナ22の典型的な電気モデルを作成することができる。この電気モデルを用いると、物品表面28により、電流ループの面積が、3Dループアンテナ22の物理的面積の約2倍の大きさとなることが分かる。特に、物品表面28は電流ループの面積を増加させることができ、それによって全体的な放射を高めることができる。] 図2B [0063] 別の例において、3Dループアンテナの少なくとも一部分は、RFIDタグを取り付けられる導電性の物品表面の一部分によって規定される。この例が、図3A及び3Bに更に詳細に示されている。] 図3A [0064] 図3Aは、3Dループアンテナ52を備えるRFIDタグ50に対する、別の例示的な構成の概略斜視図である。図3Aにおいて、RFIDタグ50は、3Dループアンテナ52と、スペーサ材料54と、ICチップ26と、物品表面58とを備えている。一般に、RFIDタグ50は、図2のRFIDタグ20と同様の方式で動作する。しかしながら、RFIDタグ50の構成は、RFIDタグ20の構成とは異なっている。具体的には、図3Aの導電性材料60の2Dストリップは、スペーサ材料54の周りに完全には巻き付いていない。その代わりに、2Dストリップ60は、物品表面58に結合する構造51A及び51Bを2Dストリップ60の対向端部に有している。このようにして、物品表面58は、3Dループアンテナ52の少なくとも一部分を形成している。] 図3A [0065] 一例において、構造51A及び51Bは、物品表面58に直接接続されても、すなわち物品表面58に電気的に接続されてもよい。別の例において、構造51A及び51Bは、物品表面58に間接的に接続されてもよく、例えば電磁結合を通じて物品表面58に接続されてもよい。つまり、構造51A及び51Bは、前者の例においては、例えば導電性接着剤を通じて「直接的に」物品表面58と接触し、後者の例においては電磁結合を通じて、例えばギャップ層を通じて表面58と接触してもよい。ギャップ層は、例えば、構造51A、51Bと物品表面58との間の電気的「ギャップ」を形成する非導電性接着剤を含んでもよい。しかしながら、いずれの場合も、3Dループアンテナ52の少なくとも一部分は、RFIDタグ50がRF信号によって給電されるとき、物品表面58によって形成される。より具体的には、電流は、導電性材料60の2Dストリップ及び物品表面58の一部分を通じて連続的に流れて閉回路を形成する。] [0066] 図3Aに示すように、2Dストリップ60は、ICチップ26に電気的に結合された2つの別々の2Dストリップを備えてもよい。しかしながら、明確にするため、2つの別々の2Dストリップは、本開示において「2Dストリップ60」と総称されることがある。他の実施形態において、導電性材料60の2Dストリップは、導電性材料の単一の連続片を備えてもよい。図3Aは、2Dストリップ60を、3つの導電性部分62、64、及び66、並びに構造51A及び51Bを規定するものとして示している。本開示において、構造51A及び51Bは、「翼部51A及び51B」又は「接点」と呼ばれることがある。導電性部分62、64、及び66は、スペーサ材料24の底部分を物品表面58に曝した状態に残してスペーサ材料24の周りに巻き付くように配置されている。このようにして、導電性部分62、64、66、及び物品表面58は、スペーサ材料24で実質的に充填される空間を規定し、導電性部分66及び64はそれぞれ、物品表面58の平面の少なくとも一部分に対して実質的に垂直な平面を規定する。いくつかの実施形態において、物品表面58はまた、曲線形の部分を有してもよく、その場合、導電性部分64及び66は、物品表面58の全体に対して実質的に垂直でなくてもよい。図2に関連して先に説明したように、スペーサ材料24は、空気であっても、限定するものではないがポリカーボネートなどの固体の誘電材料であってもよい。] 図3A [0067] 3Dループアンテナ52の第1の導電性部分60は、第1の導電性部分60の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有している。第1の導電性部分60は、第1の平面55A内に存在する。図2に示す例において、第1の平面55Aは、x−y平面内に存在する。3Dループアンテナ52の翼部51A及び51Bもまた、翼部51A及び51Bの厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有している。翼部51A及び51Bは、第1の平面55Aに対して実質的に平行な第2の平面55B内に存在する。より具体的には、第2の平面55Bもまた、実質的にx−y平面内に存在する。第1の導電性部分62はそれぞれ、導電性部分66及び64を介して翼部51A及び51Bに電気的に結合されている。] [0068] RF信号18は、第3の平面55C内に存在する電流ループ57Aにおいて、導電性部分62、64、及び66、並びに物品表面58を通じて電流を励起する。図示のように、電流ループ57Aが存在する第3の平面55Cは、第1の平面55A及び第2の平面55Bに対して実質的に平行ではない。いくつかの実施形態において、第3の平面55Cは、第1の平面55A及び第2の平面55Bに対して実質的に垂直であってもよい。図3Aに示す例示的な実施形態において、第3の平面55Cは、x−y平面に対して垂直なx−z平面内に存在する。] 図3A [0069] 図3に示す例において、RFIDタグ50は、物品表面58上に配置されると、第1の平面55A及び第2の平面55Bが物品表面58に対して実質的に平行となるように構成されている。このようにして、第3の平面55Cを規定する電流ループ57は、物品表面58に対して実質的に垂直となる。しかしながら、導電性部分は、電流ループ57Aが、RFIDタグを取り付けられた物品表面58に対して実質的に平行でないが依然として物品表面58とある角度を形成する第3の平面を規定するように、他の姿勢に方向付けられてもよい。つまり、3Dループアンテナ52は、平面55Cが物品表面58に対して実質的に平行とならないような任意の構成で方向付けられてよい。しかしながら、一般には、平面55Cが物品表面58に対して実質的に垂直となるように3Dループアンテナ52を方向付けることが望ましい場合があり、これは、この構成によって最大のリード範囲が達成され得るからである。] [0070] 図3Aに示すように、導電性部分62は長さLP1を有しており、物品表面58に対して実質的に平行である。翼部51A及び51Bを形成する導電性部分はそれぞれ、長さLP2a及びLP2bを有している。長さLP2a及びLP2bは、例えば、約1.27cm及び2.54cm(0.5インチ及び1インチ)であってもよい。この例において、長さLP2a及びLP2bは、実質的に等しい長さである。しかしながら、他の実施形態において、長さLP2a及びLP2bは、異なる長さであってもよい。導電性部分64及び66は、互いに実質的に平行であり、高さHANTに概ね等しい長さを有している。他の実施形態において、導電性部分64及び66は、互いに実質的に平行でなくてもよい。導電性部分62、64、及び66、並びに翼部51A及び51Bは、y軸方向に測定して一様な幅WANTを有している。しかしながら、他の実施形態において、導電性部分62、64、及び66、又は翼部51A及び51Bのいずれかの幅が異なっていてもよい。翼部51A及び51Bは、両側部でx軸方向に沿ってスペーサ材料24を越えて延び、直接的に又は電磁気的に2Dストリップ60を物品表面58に結合している。このようにして、翼部51A及び51Bは、2Dストリップ60を物品表面58に結合する接点として働く。2Dストリップ60及び物品表面58が互いに電磁気的に結合される場合、各翼部51A及び51Bは、平行板コンデンサの一方の側として働き、もう一方の側は物品表面58の下方の部分によって形成される。翼部51A及び51Bは、このコンデンサがおよそ短絡となるように、又はこのコンデンサが別のインピーダンス同調要素を形成するように寸法を定められてもよい。図3に関連して上述したように、導電性部分62、64、66、及び/又は翼部51A、51Bは、様々な幅及び長さを有してもよい。] 図3A [0071] 翼部51A及び51Bの寸法は、また物品表面58に接触する表面積は特に、所望の容量値に基づいて選択されてもよい。例えば、以下の式1及び2を使用すると、特定の容量値を達成するために必要な翼部51A及び51Bの寸法を算出することができる。短絡を達成するのに十分なインピーダンスの値と共に、動作周波数を式1に入力することができる。次いで式1を解いて容量値Cを求めることができる。次いで、誘電率と距離、すなわち翼部51A及び51Bの一方と表面58との間の距離の値と共に、容量値Cの算出値を式2に入力することができる。次いで、式2を解いて面積を求めることができ、その面積を用いて翼部51A及び51Bの寸法を設計することができる。例えば、915の動作周波数を用いると、約30ピコファラド(pF)以上の容量値が、短絡に近づけるために望ましくなり得る。] [0072] ] [0073] 上式において、Zはリアクタンスであり、ωは1秒当たりの角周波数であり、Cは容量値であり、Aは容量性プレートの面積であり、Dは容量性プレート同士の間の距離であり、εはギャップの誘電率である。] [0074] 一般に、RFIDタグ50は、RFIDタグ20に類似した方式で動作する。つまり、RF信号によって給電されると、電流が、3Dループアンテナ52、例えば、2Dストリップ60、及び物品表面58のうちの翼部51Aと51Bとの間の部分を連続的に流れる。しかしながら、物品表面58が3Dループアンテナの一部分として働くだけでなく、物品表面58内に電流が誘起される。例えば、物品表面58はここでも、2Dストリップ60内の電流を反射すなわち結像するグランド面として働くことができる。図3Bに関連してより詳細に説明するように、物品表面58に対する電流ループは、結果として、3Dループアンテナ52によって放射される電磁場を増強する反射電流を生じる。このようにして、3Dループアンテナ52は、3Dループアンテナ52の寸法の約2倍の大きさであるかのように動作する。換言すれば、結果として生じる電磁場の規模が拡大され、それによって3Dループアンテナ52のリード範囲が拡大される。] 図3B [0075] ここでも、3Dループアンテナ52を同調するように、特定の長さLANT、幅WANT、及び高さHANTが選択されてよい。加えて、導電性部分62(LP1)、64、及び66、並びに翼部51A及び51B(LP2a及びLP2b)の長さ及び幅は、3Dループアンテナ52を同調させるように選択されてよい。RFIDタグ50内のスペーサ材料54は、RFIDタグ20に使用されるスペーサ材料24と同じであってもよい。加えて、フィードポイントFANTは、同じリード範囲を、ただしRFIDタグ50の長さLANT及び/又は厚さHANTを減じて達成するように調節されてもよい。これについて、以下で更に詳細に説明する。] [0076] RFIDタグ50は、RFIDタグ20と同様の方式で物品表面58に取り付けられてもよい。つまり、RFIDタグ50を表面58に固定するために、感圧性接着剤などの接着剤、テープ、又はフォームが、RFIDタグ50の下側部分に付けられてもよい。いくつかの実施形態において、接着剤は、スペーサ材料54、並びに翼部51A及び51Bに塗布されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、接着剤はスペーサ材料54のみに塗布されてもよい。先に説明したように、接着剤は導電性であってもよく、それにより、2Dストリップ60と物品表面58との間の直接的な電気接続がもたらされる。接着剤はまた非導電性であってもよく、それにより、2Dストリップ60と物品表面58との間に容量結合が生じる。別の方法として、装着部材又は他の機械的手段が使用されて、RFIDタグ50が表面58に取り付けられてもよい。例示的な装着部材について以下で説明する。] [0077] 本開示によるRFIDタグはまた、物品が導電性であるか非導電性であるかにかかわらず、リード範囲及びRFIDタグを物品に取り付ける限られた空間を拡大することが望まれる用途に有用となり得る。多数の用途で、特定の寸法の物品に対応するために、又はRFIDタグで占められる物品の表面積の大きさを制限するために、RFIDタグ20の長さを短縮し、RFIDタグ20の幅を減じることが望ましい。しかしながら、このようにしてRFIDタグの寸法を修正すると、共鳴点(resonance)をより高い周波数に移動させることによって、UHF用途のRFIDタグを離調させることになり得る。RFIDタグの離調が図4A、4B、5A、及び5Bに示されている。以下で図4A、4B、5A、5B、6A、6B、7A、及び7Bを参照して論じるように、実験結果が示すところによれば、RFIDタグ14は、ICチップの中心とアンテナの中心34(通常はRFIDタグの中心である)との間でx軸方向に沿って(RFIDタグの長さの方向に沿って)測定されるフィードポイントFANTを調節することによって再度同調されることができる。したがって、3Dループアンテナは、フィードポイントFANTを調節することによって、比較的長い、例えば約3メートル(約10フィート)超のリード範囲を維持しながら短縮化及び/又は薄型化することができる。図7A及び7Bは、様々なフィードポイントでのRFIDタグの性能を示している。] 図4A 図7A [0078] いくつかの実施形態において、RFIDタグは、動作周波数の約4分の1波長以下に寸法を定められてもよい。915MHzの動作周波数を一例として用いると、RFIDタグは、導電性表面に取り付けられた場合にも良好なリード範囲を維持する一方で、約1cm以下の長さを有することができる。] [0079] 図3Bは、物品表面58を伴ったRFIDタグ50の断面図である。同様の参照符号は同様の機構を指している。上述のように、導電性部分62、64、66、及び導電性の物品表面58は、閉ループを形成している。RF信号18は、実線の矢印で表される導電性部分62、64、66を通じて電流を励起する。物品表面58が適度に大きい場合、物品表面58はグランド面として働くことができる。結像理論を用いると、3Dループアンテナ22の典型的な電気モデルを作成することができる。この電気モデルを用いると、物品表面58により、電流ループの面積が、3Dループアンテナ22の物理的面積の約2倍の大きさとなることが分かる。特に、物品表面58は電流ループの面積を増加させることができ、それによって全体的な放射を高めることができる。] 図3B [0080] 図4A、4B、5A、5B、6A、6B、7A、及び7Bは、本発明によるRFIDタグ、例えばRFIDタグ20又はRFIDタグ50の可同調性を示すグラフである。これらのグラフは、(ICで分かる)アンテナインピーダンスの実部(レジスタンス)及び虚部(リアクタンス)を周波数の関数として示している。より具体的には、図4A〜7Bは、RFIDタグのループアンテナの長さ、幅、高さ、及びフィードポイントをパラメータ化し、性能と寸法との所望の釣合い(すなわち形状因子)を呈する、RFIDタグを設計するためのパラメータを提供している。上述のように、ループアンテナの長さ、幅、及び高さは、RFIDタグのループアンテナを同調させるように調節され得る長さ及び幅を有する様々な導電性部分(導電性の翼部51A及び51Bを含む)を含んでもよい。図4A〜7Bに示すグラフは、Wellesley Hills,MassachusettsのComputer Simulation Technologyから入手可能なCST Microwave Studioというソフトウェアでコンピュータモデリングを用いて生成されたものである。] 図4A 図4B 図5A 図5B 図6A 図6B 図7A 図7B [0081] 具体的には、図4Aはそれぞれ、約50mm、約75mm、及び約100mmの長さLANTを有するRFIDタグに対する例示的なレジスタンス曲線70A、72A、及び74Aを示している。図4Bの曲線70B、72B、及び74Bはそれぞれ、約50mm、約75mm、及び約100mmに等しい長さLANTを有するRFIDタグに対するリアクタンス曲線である。この例において、RFIDタグは、LANTを変化させることによって、特定のインピーダンスに同調されることができ、915MHzの周波数で動作するように設計されることができる。他のパラメータ、例えば、幅WANT、高さHANT、及びフィードポイントFANTは、図4A及び4Bの各曲線では一定に保たれている。具体的には、幅WANTは約12.5mmであり、高さHANTは約5mmであり、フィードポイントFANTは約0mmである(すなわち、ICチップは3Dループアンテナの中心34と一直線をなす)。図4A及び4Bに示す曲線は、RFIDタグが短縮化されるにつれて共鳴点がより高い周波数に移動することを示唆している。] 図4A 図4B [0082] 図5A及び5Bは、本発明によるRFIDタグの幅WANTをパラメータ化した例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフである。曲線80A及び80B、82A及び82B、84A及び84B、並びに86A及び86Bはそれぞれ、約12.5mm、約25mm、約37.5mm、及び約50mmに等しい幅WANTを有するRFIDタグのレジスタンス及びリアクタンス曲線である。長さLANT、高さHANT、及びフィードポイントFANTはそれぞれ、約100mm、5mm、及び0mmである。したがって、図5A及び5Bに示す曲線は、RFIDタグの幅を縮小すると、共鳴の傾き、すなわちQ値が増加することを示唆している。変化する傾きは、3Dループアンテナのインピーダンスを種々のICチップのインピーダンス値に整合させるのに役立ち得る。] 図5A [0083] 図6A及び6Bは、本発明によるRFIDタグの高さHANTをパラメータ化した例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフである。曲線90A及び90B、92A及び92B、並びに94A及び94Bはそれぞれ、約2mm、約4mm、及び約6mmに等しい高さHANTを有するRFIDタグのレジスタンス及びリアクタンス曲線である。図6A及び6Bに示すコンピュータモデリングの結果は、タグの厚さを減じると、RFIDタグの共鳴点がより周波数の高い側へと移動することを示唆している。] 図6A [0084] 図7A及び7Bは、本発明によるRFIDタグのフィードポイントFANTをパラメータ化した例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフである。図7Aにおいて、曲線100A、102A、104A、106A、及び108Aはそれぞれ、約5mm、約15mm、約25mm、約35mm、及び約45mmに等しいフィードポイントFANTを有するRFIDタグのレジスタンス曲線である。図7Bにおいて、曲線100B、102B、104B、106B、及び108Bはそれぞれ、約5mm、約15mm、約25mm、約35mm、及び約45mmに等しいフィードポイントFANTを有するRFIDタグのリアクタンス曲線である。このRFIDの長さLANT、幅WANT、及び高さHANTはそれぞれ、約100mm、約12.5mm、及び約5mmである。図7A及び7Bに示すグラフは、RFIDタグのフィードポイントFANTを拡大すると、RFIDタグの第1共鳴点の周波数が減少することを示唆している。] 図7A 図7B [0085] 先に説明したように、いくつかの用途において、比較的小さな物品又は限られた空間を有する物品への取り付けに対応するために、RFIDタグの長さLANT及び高さHANTを短縮することが望ましい場合がある。これらの用途において、RFIDタグを取り付けるための空間は限られていることがある。しかしながら、図4A〜4B、及び図6A〜6Bに示すように、RFIDタグの長さLANT及び高さHANTを減少させると、共鳴点がより周波数の高い側へ移動し、それによってRFIDが離調することがある。しかしながら、図7A、7Bのグラフが示唆するように、フィードポイントFANTを調節することにより、共鳴点をより低い周波数へと減少させることができる。結果として、RFIDタグを短縮化及び/又は薄型化することによる悪影響は、フィードポイントFANTを調節することによって緩和されることができる。] 図4A 図4B 図6A 図6B 図7A [0086] 図8は、RFIDタグ112のリード範囲を試験するための試験システム110の概略図である。一般に、試験環境110は、グランド116から高さHだけ上方でブラケットに装着されたリーダー114と、RFIDタグ112と、試験表面118と、支持体120とを含んでいる。以下で論じる実験は、狭い無響室内で行われたものである。電磁干渉を防止するために、部屋の内部を銅シートで遮蔽した。銅シートの上部に、青い吸収コーンを部屋の全体にわたって固定して、室内の電磁反射を防止した。リーダー114を部屋の一方の隅に配置し、RFIDタグ112を部屋のもう一方の隅に配置した。リーダー114とRFIDタグ112との距離は約1.5m(5フィート)であった。] 図8 [0087] 種々のRFIDタグを、以下で論じる実験で使用した。RFIDタグは、図5A〜8Bのグラフに示す3Dループアンテナを備えるRFIDタグの長さANT、幅WANT、高さHANT、及びフィードポイントFANTをパラメータ化した結果を検証するために設計されたものである。例えば、実験1に関して言えば、5つの異なるRFIDタグを使用した。この場合のRFIDタグの各々は、図2のRFIDタグ20の構成に類似した構成で組み立てられたものである。実験2〜4は、実験1によるRFIDタグのうちの特定の1つを使用して実施したものである。実験5は、図3AのRFIDタグ50と類似した構成を有する2つのRFIDタグを使用して実施したものである。実験の各々において、すべてのタグは、5mm厚の発泡体コア及び約12.5mm幅の銅テープを使用して作製したものであり、銅テープは、タグを試験表面138に取り付けるために導電性接着剤を裏面に有していた。使用したシリコンICチップは、Phillips製のISO 1800−6B準拠のパッケージ部品であった。] 図10A 図10B 図11A 図11B 図12 図13A 図13B 図14A 図14B 図14C [0088] 試験システム110を使用して、導電性の試験表面138及び非導電性の試験表面上でRFIDタグ112のリード範囲を試験した。銅のシートを導電性の表面として使用した。RFIDタグ112を導電性の試験表面上で試験する際は、St.Paul,Minnesotaの3M Innovative Properties Companyから入手可能な両面接着のDouble Stick Scotch(登録商標)テープを使用して、RFIDタグ112を試験表面138に取り付けた。非導電性の表面上におけるRFIDチップ112の性能を試験するために、RFIDチップ112を発泡体コア上で試験した。その特性は、自由空間と大きく異なるものではない。したがって、発泡体コアは自由空間に近いものである。] [0089] RFIDタグ112のリード範囲を決定するために、リーダー114の電力レベルを特定の値に設定し、タグ112が読み取りできなくなるまで1dBの増分で減衰させた。特に、リーダー114の電力レベルを、1dBと推定されるケーブル損失で31dBmに設定した。したがって、結果として得られるリーダー114の出力電力は30dBmである。dB単位での減衰電力からフィート単位での理論的予想範囲への変換が、以下の式3及び4で得られる。] [0090] ] [0091] このようにして、特定のRFIDタグ112の最大リード範囲の距離Dを確認するために、実験1〜5により、リーダー114がリード範囲の距離Dにてタグ112を読み取り可能であるか否かを判断した。RFIDタグ112が正常に給電されリードコマンドに応答したか否かを示すために、リーダー114は視覚的しるしを提示した。] [0092] 実験1 実験1において、5つの異なるRFIDタグ、すなわち、RFIDタグA、RFIDタグB、RFIDタグC、RFIDタグD、及びRFIDタグEのリード範囲を測定した。タグAは、金属表面上に配置されるとシリコンICチップのインピーダンスに整合するように設計されたものである。タグB及びCは、異なるフィードポイントFANTを有することを除いて、タグAと同様に設計されたものである。タグD及びEは、タグAと同様に設計されたものであるが、タグAと比較して、異なる延長されたフィードポイントFANT及び短縮された長さLANTを有するものであった。実験1の結果が以下の表1に示されている。] [0093] ] [0094] 表1に示すように、タグAのリード範囲は約3.4m(11.2フィート)であった。タグBのリード範囲を観測すると約1.7m(5.6フィート)であり、タグCのリード範囲を観測すると約1.5m(5フィート)未満であった。上述のように、フィードポイントFANTを調節すると、タグの共鳴点を低下させることによってタグを離調させることになるため、タグB及びCのリード範囲は小さくなると予想された。対照的に、タグD及びEはそれぞれ、比較的広いリード範囲、すなわち6.1メートル(20フィート)及び3メートル(10フィート)を呈した。この結果は、タグのフィードポイントFANTの延長及び長さLANTの短縮に起因している。実際に、タグEの長さはタグBより15mm短いが、タグEのリード範囲はタグBのリード範囲の2倍である。したがって、このようにしてフィードポイントFANT及び長さLANTを調節すると、結果として、タグの同調性及びリード範囲が復元された。加えて、タグDはタグAよりもわずかに小さなインピーダンス値を有するが、タグDが呈するリード範囲はタグAのリード範囲よりも実質的に広いことに留意することが重要である。] [0095] 実験2 実験2において、導電性表面上ではなく、特性が自由空間と大きな違いのない発泡体コア上で、タグA〜Eを使用して実験1の工程を繰り返した。表2は、RFIDタグAのインピーダンスが、導電性表面と比較して発泡体コア上で実質的に変化したことを示している。したがって、タグAのリード範囲が縮小した。この実験はまた、実験1におけるタグD、すなわち金属プレートに取り付けられたタグDのインピーダンスと、実験2におけるタグEのインピーダンスとがおおよそ同じであることを示している。各実験におけるタグD及びEのリード範囲もまた同様である。したがって、RFIDタグは、金属表面上と自由空間内とで公称上等しい性能を有するように設計され得ると結論してもよい。] [0096] ] [0097] 実験3 実験3において、実験1で最良の性能を呈したタグDを複製し、元のタグD、及び2つの複製したタグ、すなわちタグD1及びタグD3に対して実験1の工程を繰り返した。この場合、タグDを15.2cm×20.3cm(6インチ×8インチ)の金属プレートに両面テープで固定し、0.61m(2フィート)の高さでリーダー114から1.5m(5フィート)離して配置した。また、リードアンテナの中心は、グランド118から高さ0.61m(2フィート)の位置にあった。タグDの複製された性能を、以下の表3に示す。] [0098] ] [0099] 表3に示す結果は、複製したタグのインピーダンス及びリード範囲が、元のタグのインピーダンス及びリード範囲と実質的に同じであったことを示唆している。換言すれば、実験3において複製タグを更に試験して得られる結果により、実験1の結果が確かなものとなる。] [0100] 実験4 タグDのロバスト性を評価するために、タグDのリード範囲を種々の寸法の金属プレート上で測定した。プレートの寸法(sizes)は長方形及び正方形であり、約41cm×41cm〜約2.5cm×10cm(約16インチ×16インチ〜約1インチ×4インチ)の寸法に及ぶものであった。表4に示すように、最大のリード範囲は約88.9m(35フィート)であり、達成された最小のリード範囲は約5.2メートル(17フィート)であった。表4から認められることとして、最大のリード範囲は概ね、タグDを最大の金属プレートに取り付けて達成され、最小のリード範囲は概ね、タグDを比較的小さな金属プレートに取り付けて達成された。] [0101] ] [0102] 実験5 この実験において使用したRFIDタグは、図3AのRFIDタグ50に類似した構成を用いて設計されたものである。つまり、RFIDタグ(表5でD2と記す)は、タグの下方にある金属プレートと電気接触をなすために「翼部」を有している。この設計において、翼部は、金属プレートと直接的に接触するか、又は容量結合を通じてプレートと接触することができる。表5において、金属プレートと直接的に接触する翼部を有するRFIDタグは、「D2(翼部)」と記されている。同じ種類の2つの別々のICチップを用いてこのRFIDタグを試験し、それぞれ「チップ1」及び「チップ2」と記している。D2−チップ1とD2−チップ2との間における性能の変動は、ICチップ同士の間におけるインピーダンスの変動に起因すると解釈することができる。] 図3A [0103] また表5は、容量結合用の誘電スペーサを金属プレートとRFIDタグの翼部との間に配置した実験設備に関する結果を含んでいる。St.Paul,Minnesotaの3M Innovative Properties Companyから入手可能なPost−It Notes(登録商標)を誘電スペーサとして使用した。金属プレートから分離された翼部を有するRFIDタグのリード範囲は、金属プレートと直接的に接触するRFIDタグのリード範囲よりも実質的に短くなった。しかしながら、誘電スペーサで金属プレートから分離された翼部を有するRFIDタグの性能は、容量結合を目的としてRFIDタグを設計することによって改善され得ると考えられる。より具体的には、長さLANT及びフィードポイントFANTを調節して、アンテナのインピーダンスをICチップのインピーダンスにより良好に整合させることによって、性能を改善することができる。] [0104] ] [0105] 図9は、RFIDタグ210を実質的に平坦でない表面に取り付けるための例示的な装着部材200の斜視図である。一般に、装着部材200は、RFIDタグ210の下側部分に取り付けられるものであり、柔軟性のあるものである。装着部材200の柔軟性により、装着部材200は、曲線状の又は不規則形状の表面など、実質的に平坦でない表面に適合し、実質的に平坦でない形でRFIDタグ210を支持することが可能となっている。] 図9 [0106] RFIDタグ210が導電性表面の近くで機能するために、この構造は、RFIDタグが導電性表面から十分な距離を隔てる(あるいは、タグと表面との間が非導電性材料でできる)ように設計されなければならない。いずれの場合も、装着部材は、ある距離だけRFIDタグを表面から分離する。この距離は、装着部材の高さ又は厚さと呼ばれることがあり、また約5mm超であってもよい。] [0107] 従来の装着部材は、RFIDタグを比較的平坦な表面に取り付けるように設計される。ストリップ状の又は梁状の形状を有する装着部材が、RFIDタグを平坦な表面に取り付けるのに好適となり得る。しかしながら、この装着部材は、RFIDタグを曲線状の表面に取り付けるのには適さないことがある。例えば、従来の装着部材を湾曲させると、装着部材の一体性及び形状に影響を及ぼす内力が構造内に、特に実質的な厚さを有する装着部材内に生じることがある。この問題は、外側のシェル/外部構造又はフランジを有する構造において更に悪化する。そのような構造は、曲げ運動による応力を構造の側壁の中へと伝達する。これによって、側壁にしわが寄り、フランジが座屈し曲がることになる。] [0108] 第2の問題は、厚い構造は質量を増すということである。このことは輸送系において特に重大となり得るが、それは、装着部材の質量が増加することにより、結果として、RFIDタグと構造とを取り付けられる車両の効率が低下し得るからである。装着部材の質量は、装着部材のスペーサ材料に充填する気泡体又は発泡体を含めることによって減じられ得るが、同時に曲げの間に応力を増すことがある。この応力集中は、装着部材及び/又はRFIDタグに、割れ及び破損を生じさせることがある。] [0109] しかしながら、図9の柔軟な装着構造200は、RFIDタグ210を平坦でない表面に取り付けるのに有用となり得る。図9に示すように、装着部材200が、アンテナ212とICチップ214とを備えるRFIDタグ210に取り付けられている。一般に、RFIDタグ210は、いかなる種類のRFIDタグであってもよい。一例として、アンテナ212は、本開示で説明したような3Dループアンテナであってもよい。別の例において、アンテナ212は、RFIDの技術分野で周知の2D又は3Dアンテナであってもよい。RFIDタグ210を装着部材200の表面202に固定するために、感圧性接着剤又は硬化性樹脂などの接着剤が使用されてもよい。] 図9 [0110] 図9において、装着部材200は、表面202(基礎部材とも呼ばれることがある)と、表面202に取り付けられたスペーサ材料203とを有している。スペーサ材料203は、複数の区分204(すなわち装着構造)に分離されており、区分204は、柔軟性を高めると同時に装着部材200の重量を減じるように、形状を定められる、及び/又は互いに離間される。図示の例において、表面202は、スペーサ材料203とは異なる材料であってもよい。この場合、表面202は、区分204によってもたらされる柔軟性を制限することのない柔軟性材料でできていてもよく、また、区分204の各々は、表面202に別々に取り付けられてもよい。他の例において、スペーサ材料203が、区分204と表面202の両方を形成してもよい。つまり、スペーサ材料203は、RFIDタグ210を取り付けられる実質的に平坦な上部表面202と、物品表面に取り付けられる区分204の露出表面によって規定される底部表面とを規定するように形状を定められてもよい。結果的に、区分204は、例えば、区分204を有する形にスペーサ材料203をエンボス加工するか、成形するか、ないしは他の方法で形作りすることによって、この場合はスペーサ材料203内に形成されることができる。] 図9 [0111] 装着部材200は一般に、RFIDタグ210を十分に支持するように寸法を定められてよい。例えば、表面202は、RFIDタグ210を装着部材200上に完全に配置できるように、表面積を規定してもよい。一実施形態において、装着部材200は、タグ210の外周を越えて延びてもよい。しかしながら、図9に示す装着部材200の設計は単に例示的なものであり、いかなる形においても限定的なものとみなされるべきではない。むしろ、装着部材200は、いかなる形状及び寸法を有してもよく、また、RFIDタグ210に沿って又はRFIDタグ210を横断して延びるリブ付きの構造、チャネル付きの構造、及びRFIDタグ210を平坦でない表面に取り付けるための柔軟性を高める他の形状構成又は構造など、柔軟性及び/又は軽量化を促進する多様な任意の形状構成を有してよい。] 図9 [0112] 図10A及び10Bは、装着部材220の例示的な構成を示している。具体的には、図10Aは、RFIDタグ210などのRFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けるための装着部材220の上面図を示している。図10Aの図示の例は、物品表面に取り付けられる装着部材220の表面の詳細図を示している。RFIDタグは、装着部材220の、図10Aに示す表面の反対の側に固定されることができる。つまり、図10Aに示す図は、物品表面に取り付けるための装着部材220の底部表面であってよく、RFIDタグは、装着部材220の頂部表面に取り付けられることができる。] 図10A [0113] 図10Aに示すように、装着部材220は、表面224と、表面224から実質的に垂直に突出する複数の構造226とを有している。構造226は、表面224から実質的に外向きに突出しており、すなわち、表面224に対して実質的に垂直に突出しており、互いから離間されている。特に、構造226は、装着部材220の厚さを規定する高さを有してもよい。構造226の高さは、表面224の厚さよりも実質的に高くてもよい。一般に、構造一体性を維持しながら、すなわち表面224が破損するのを防止するのに十分な強度を保ちながら、表面224を構造226よりも実質的に薄くすることができる。このように、表面224は、構造226によって与えられる柔軟性を制限することがない。] 図10A [0114] 図10Aに示すように、構造226の各々は、基部と頂部との間でテーパが付けられていてもよい。つまり、構造220の表面積は、物品に取り付けられる位置と比べて、表面224に取り付けられる位置でより大きくなっていてもよい。構造226の形状及び間隔により、装着部材220は、曲線状の又は不規則形状の表面に適合するように、実質的にすべての方向に操作されることができる。一例として、装着部材220は、長軸を中心として又は短軸を中心として曲がるように操作されることができる。いずれの場合も、装着部材220をこのように操作することにより、構造220同士の間隔が短縮されることになる。それゆえに、装着部材220を曲げ得る程度は、構造220の形状によって規定され得る。したがって、形状及び構造226同士の間隔、並びに構造220が取り付けられる物品表面の形状は、構造220を設計するときに考慮されるべきである。] 図10A [0115] 図10Bは、構造226をより詳細に示す斜視図である。構造226は、例えば、装着部材220(図10A)の構造226の各々の外形を表すものであってもよい。特に、図10Bは、装着部材220から分離された構造226を示している。構造226は、6つの側面、すなわち、227A、227B、227C、227D、227E、及び227Fを規定している。側面227Aは、装着部材220の表面224に垂直に取り付けられているが、図10Bにおいては説明のために露出されている。側面227Bは、側面227Aに対して実質的に平行であり、物品表面に、例えば接着剤によって取り付けられるように設計されている。側面227Aと227Bとの間の距離は高さH1を規定しており、上述のように表面224は比較的薄い厚さを有するため、高さH1は、装着部材200の厚さを規定することができる。前述のように、装着部材220の厚さは、装着部材220を通じてRFIDタグを取り付けられた導電性表面から、RFIDタグを分離するように選択されてもよい。一実施形態において、高さH1は約5mm超であってもよい。] 図10A 図10B [0116] 図示の例において、側面227Aによって規定される面積は、側面227Bによって規定される面積よりも大きい。結果的に、側面227C、227D、227E、及び227Fは、構造226が側面227Aから側面227Bへと先細となるように、互いに対して角度を付けられている。構造226の各々がこの形状を共有しているため、装着部材220は、曲線又は不規則な形状の表面に適合するように操作されることができる。] [0117] 例えば、装着部材220は、凸状又は凹状の表面に適合するように操作されることができる。装着部材220が凸状の表面に適合するように操作されると、隣接する構造226同士の間隔が減じられる。より具体的には、装着部材220は、構造226の底部表面が互いに接近するように折れ重なる。それに対して、装着部材220が凹状の表面に取り付けられる場合、装着構造220は、隣接する構造226の底部表面同士の間隔が増すように曲がる。] [0118] 別の例において、装着部材220は、不規則形状の表面に取り付けられてもよい。不規則形状の表面は、複数の曲線状の表面を含むことができる。例えば、表面はS字形状を有することができる。この場合、装着部材220の一部分は、曲線状の表面の1つに適合し、装着部材220の別の部分は、他の曲線状の表面に適合する。重要なことに、構造226により、装着部材220は、物品表面の形状にかかわらず物品表面に適合するように操作されることが可能となる。留意されたいこととして、装着部材226に取り付けられるRFIDタグもまた、タグが物品に取り付けられたときに動作できるよう、柔軟性を有するように設計されるべきである。] [0119] 図11Aは、リブ付き構造234を備えた表面を有する装着部材230を示す平面図であり、このリブ付き構造234は、RFIDタグ210などのRFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けるための柔軟性を高めるものである。一般に、装着部材230は、装着部材230に柔軟性をもたらす構造の外形を除いて、装着部材220及び210と類似したものであってもよい。] 図11A [0120] 図11Aにおいて、構造234は、互いに平行でありリブ付きの表面を規定する複数のリブ又は隆起部を有しており、構造234の各々は、RFIDタグの長さに対して実質的に垂直に延びる長手方向の軸線235を有している。構造234は、実質的に垂直に表面232から突出しており、互いから離間されている。構造226と同様に、構造234は、表面232に接触する各構造234の表面積が、物品表面に接触する各構造234の表面積よりも大きくなるように、先細となっていてもよい。構造234の先細形状及び構造234同士の間の間隔により、装着部材230の柔軟性が高められている。装着部材230は、構造234の長さ方向に沿って曲がるように構成されており、構造234の先細の縁部が互いに接するまで曲げられることができる。それゆえに、装着部材230は、少なくとも1つの方向において、すなわち装着構造234の長さ方向に沿って、優先的に柔軟性を有することができる。] 図11A [0121] 図11Bは、装着部材230と類似した装着部材240を示す平面図である。しかしながら、装着部材240は、リブ付き表面を規定するリブ付き構造244を有しており、リブ付き構造244の各々の長手方向の軸線245は、RFIDタグの長さ方向に実質的に垂直にではなく、RFIDタグの長さ方向に沿って(すなわち、RFIDタグの長さ方向に実質的に平行に)延びているため、装着部材240は装着部材230とは異なっている。換言すれば、リブ付き構造244は、先細となった縁部を有しており、互いに離間されかつ実質的に平行である。したがって、装着部材240は、装着部材240の幅方向の全体にわたって特に柔軟性を有することができる。] 図11B [0122] 図11A及び11Bは、装着部材に取り付けられたRFIDタグの長さ方向に対して実質的に垂直に又は実質的に平行に延びる装着構造を有する装着部材を示しているが、他の実施形態において、装着構造は、RFIDタグに関して別の配列を有してもよい。例えば、一実施形態において、装着構造は、RFIDタグの長さ方向に対して実質的に対角に(例えば約45度の角度で)延びてもよい。] 図11A [0123] 図12は、チャネル付き構造254を備えた柔軟装着部材250を示す平面図であり、このチャネル付き構造254は、RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けるのに有用となり得るものである。図12に示すように、チャネル付き構造254は、互いに噛み合う一連のフィンガーによって形成されてもよい。ここでも、これらのフィンガーは、実質的に垂直に表面252から突出し、装着部材250の柔軟性を高めるために先細となった縁部を有してもよい。] 図12 [0124] 装着部材250は、装着部材250の内部が囲まれているという点で、装着部材220、230、及び240とは異なっている。内部は、チャネル付き構造254によって囲まれても、外部シェル若しくは外層によって囲まれてもよい。内部を囲むことにより、1つ以上の利点をもたらすことができる。例えば、チャネル付き構造254によって規定されたチャネルの中に付加的な接着剤を注入することにより、物品表面に適合する形状を保つための持続性が高められ得る。留意されたいこととして、装着部材が物品表面に取り付けられている間にエポキシのビーズを装着部材の縁部の周りに配置し、エポキシを硬化させることによって、装着部材200、220、230、及び240の縁部を封止すること、すなわちこれらの装着部材の内部を囲むことが可能となり得る。エポキシが硬化すると、エポキシは、物品表面とそれぞれの装着部材との間の縁部を効果的に封止して、接着剤に影響を及ぼし装着部材を物品表面から脱落させ得る環境による損傷から、装着部材と物品表面との間の内部空間を保護する。] [0125] 図13A及び13Bは、RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための例示的なプロセスを示している。具体的には、図13Aは、そのようなRFIDタグを製造するためのシステム260の側面図を示す概念図である。図13Aにおいて、システム260は、柔軟性を高める構造266を有する装着部材264と、RFIDタグ262のロールを有している。装着部材264は、装着構造220、230、240、及び250のうちの1つ、又は、柔軟性を高める構造を有する任意の他の考えられる装着部材であってよい。前述のように、装着部材264は、鋳造又はエンボス加工など、多様なプロセスで形成されることができる。RFIDタグ262のロールは、一般には多数の同じ種類のRFIDタグを有してもよいが、場合によっては種々様々な種類のRFIDタグを有してもよい。RFIDタグは、能動RFIDタグであっても受動RFIDタグであってもよく、また、本開示で説明したような3Dループアンテナ又は他の従来の2D若しくは3Dアンテナを有してもよい。] 図13A [0126] 図13Aに示すように、RFIDタグ262のロールは、RFIDタグ262の下側が装着部材264の上部表面に配置されるように、装着部材264の上部表面で転がすことができる。例えば、RFIDタグ262のロールは、図2に示すように、構造266の各々の長手方向の軸線がRFIDタグの幅WANTに沿って延びるように、装着部材264に貼り付けられてもよい。別の方法として、RFIDタグ262は、構造266の各々の長手方向の軸線がRFIDタグ262の長さ方向に沿って延びるように、装着部材264に貼り付けられてもよい。更に別の例として、構造266は、構造226と類似していてもよい。この場合、構造266は、RFIDタグ262の下側に実質的に等間隔で隔置されてもよい。] 図13A [0127] いずれの場合も、タグ262が装着部材264の上に転がされるときに、接着剤によってRFIDタグ262が装着部材264に固定されるように、RFIDタグ262を装着部材264の上に転がすのに先立って、装着部材264の上部表面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤は、感圧性接着剤であっても硬化性樹脂であってもよい。接着剤が凝固すると、RFIDタグ262が構造から切断されて、個々のRFIDタグ及び装着部材のアセンブリとされてもよい。構造から個々のRFIDタグを切断するために、ダイ打抜き、レーザー切断、又は他の既知の切断方法若しくはプロセスが用いられてよい。] [0128] 図13Bは、システム260の平面図を示している。より具体的には、図13Bは、装着部材264の頂部に配置されたRFIDタグ262A〜Eを示している。図13Bにおける破線は、RFIDタグを材料から切断するための経路を示している。] 図13B [0129] 図14A〜14Eは、RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けることを可能にする装着部材を備えたRFIDタグを製造するための別の例示的なプロセスを示す概念図である。具体的には、図14A〜14Eの各々は、製造プロセスにおける順次的な工程を示している。] 図14A 図14B 図14C 図14D 図14E [0130] 図14Aは、RFIDタグ用の装着部材を鋳造するための空洞270を示す概念図である。図14Bは、空洞270の内部に配置されたRFIDタグ274を示している。RFIDタグ274に加えて、RFIDタグ274を保護する任意のトップフィルム又はカバーフィルムもまた、RFIDタグ274を備えた空洞270の内部に配置されてもよい。RFIDタグ274及び他の任意の保護フィルムが空洞270内に配置されると、空洞270は、図14Cに示すように、硬化性樹脂276で充填されることができる。例えば、空洞270は、射出成形を用いて熱硬化性樹脂で充填されてもよい。] 図14A 図14B 図14C [0131] 図14Dは、樹脂276に押し込まれた整形工具278を示している。整形工具278は、樹脂276が凝固するまで、樹脂276に押し込まれていることができる。整形工具278は、柔軟性を高める構造を樹脂276に刻み付けるように形状を定められていてもよい。例えば、整形工具278は、構造226、234、244、又は254を樹脂276に刻み付けるように形状を定められていてもよい。別の方法として、整形工具278は、樹脂276が硬化した後に、構造226、234、244、又は254を樹脂276から切り出してもよい。] 図14D [0132] 図14Eにおいて、樹脂276は凝固し、整形工具278は取り除かれている。したがって、空洞270内にある残留物が、RFIDタグを実質的に平坦でない表面に取り付けるための装着部材を備えたRFIDタグを形成する。この製造プロセスは、耐化学性又は環境による損傷に対する他の保護がRFIDタグに望まれる場合、特に望ましいものとなり得る。加えて、このプロセスにより、RFIDタグと装着部材のアセンブリを、縁部にリブ付きの区分を備えて仕上げることが可能となり、これは、図13A及び13Bに示したプロセスでは達成され得ないこともある。] 図13A 図14E [0133] 図15Aは、例示的なRFIDタグ300の概略斜視図である。RFIDタグ300は、図2AのRFIDタグ20に実質的に従うが、RFIDタグ300の3Dループアンテナ301は、同調素子として機能するスリット302を有している。図15Aに示すように、3Dループアンテナ301のフィードポイントFANT、すなわち、ICチップ26がアンテナ301に結合する位置は、3Dループアンテナ301の中心34から片寄っている。上述のように、フィードポイントFANTの位置は、3Dループアンテナ301を同調させるように調節されることができる。換言すれば、フィードポイントFANTの位置は、3Dループアンテナ301のインピーダンスをICチップ26のインピーダンスにより良好に整合させるように調節されることができる。] 図15A 図2A [0134] 加えて、3Dループアンテナ301のスリット302は、3Dループアンテナ22を更に同調させるための容量性の同調素子として働くことができる。スリット302は、距離SOFFSETだけICチップ26から片寄っている。ここでも、図15Aに示す例において、SOFFSETは、ICチップ26からの負のx方向である。スリット302は、x方向におけるスリットの長さを表す長さLSLITを有している。したがって、スリット302は、LSLITに等しいギャップ幅を有する導電性部分40のギャップと見なされてもよい。] 図15A [0135] スリット302の長さLSLIT、及びスリット302がICチップ26から片寄っている距離SOFFSETは、3Dループアンテナ22を同調させるように調節されることができる。以下で更に詳細に説明するように、スリット302の長さLSLIT、及びスリット302がICチップ26から片寄っている距離SOFFSETを調節することは、リアクタンスと呼ばれる、3Dループアンテナ22のインピーダンスの虚部を調整する上で特に効果的となり得る。加えて、そのような調節は、レジスタンスと呼ばれる、3Dループアンテナ22のインピーダンスの実部を微細に調整するために使用され得る。一実施形態において、スリットの長さLSLITは、約0.5mm〜5mmの間であってよく、ICチップ26からの片寄りは、約2mm〜15mmの間であってよい。] [0136] 図15Aに示す例において、スリット302は、導電性部分40の短い側に位置している。換言すれば、スリット302は、ICチップ26が3Dループアンテナ301の中心34から片寄っているのと同じ方向に、例えば、図15Aに示す例における負のx方向に、ICチップ26から片寄っている。導電性部分40の長い側にスリット302を再配置すると、3Dループアンテナ22の応答に大きな変化が生じ得る。アンテナ301の中心34からのICチップ26の片寄り、すなわちFANTが、負のx方向にある場合、アンテナの長い部分は、片寄ったICチップ26から正のx方向に位置することになる。この場合、3Dループアンテナ301の共鳴は二重共鳴に分裂する。加えて、片寄りが増加すると、共鳴周波数は、UHF周波数帯内のより高い周波数に移動する。共鳴周波数がこのように増加することは、一部のRFID用途に望ましくないものとなり得る。] 図15A [0137] 図15Bは、物品表面28を伴ったRFIDタグ300の断面図である。同様の参照符号は同様の機構を指している。上述のように、RF信号18は、3Dループアンテナ301を通じて電流を励起し、したがって、導電性部分40、42、44、及び46を通じて電流ループを生成する。3Dループアンテナ301を通じた電流ループが矢印で示されている。ギャップのない図2Bの3Dループアンテナ22を通じた電流ループとは異なり、3Dループアンテナ301を通じた電流ループは、スリット302によって形成されたトレース内のギャップを横断する。特に、スリット302の各側部における導電性トレース40の厚さはそれぞれ、容量性プレートとして働くことができる。3Dループアンテナ301を通じて励起された電流により、コンデンサのプレートとして働くスリット301の側部は、交流(AC)の励起信号が3Dループアンテナ301を通じて流れるときに充電及び放電する。したがって、スリット302は、交流が変動するときに充電及び放電するコンデンサとして機能し、上述の同調能力が依然として与えられる一方で、交流が妨げられずに流れているように見える。] 図15B 図2B [0138] 図15A及び15Bは、図2A及び2Bに示すアンテナに類似したアンテナ内でのスリット302の使用を示しているが、同様の同調能力を与えるために、1つ以上のスリット302が、図3A及び3Bに示す3Dループアンテナ50などの他のアンテナ構造に加えられてもよい。更に、RFIDタグ300は、フィードポイントFANTをアンテナ301の中心34から片寄らせずに3Dループアンテナ301を同調する際に使用するためのスリット302を有してもよい。この場合、ICチップ26は、3Dループアンテナ301の中心34に、すなわちFANT=0に配置される。更に、3Dループアンテナ301は、複数のスリット302を有してもよい。] 図15A 図2A 図3A [0139] 図16A及び16Bは、2つのアンテナ設計の例示的な全インピーダンスを示すスミス図表である。具体的には、図16Aは、LANT=70mm、HANT=5mm、FANT=13mm、及びWANT=6.25mmの寸法を有する、図2A及び2Bの3Dループアンテナ22の全インピーダンスのスミス図表を示している。図16Bは、LANT=75mm、HANT=5mm、FANT=32mm、WANT=12.5mm、SOFFSET=5mm、及びLSLIT=0.5mmの寸法を持つ、図15A及び15Bに記載したスリット302を有する3Dループアンテナ301の全インピーダンスのスミス図表を示している。図16A及び16Bにおいて、点310は、例示的なICチップに整合する最適なインピーダンスに対する望ましい領域を示している。四角形312A及び312Bはそれぞれ、915MHzの例示的な動作周波数におけるアンテナ22及び301のインピーダンスを示している。図16Aに示すように、3Dループアンテナ22は、場合によっては、例示的なICチップに整合するのに必要なリアクタンスを達成できないことがある。しかしながら、図16Bに示すように、アンテナ301を形成する導電性トレース内にスリット302を加えることにより、結果として、3Dループアンテナ301と例示的なICチップとのインピーダンス整合が著しく改善されている。図16Bに示すように、スミス図表に示したインピーダンス対周波数の曲線は、所望のインピーダンス310に近いスミス図表の端から引き離されている。] 図15A 図16A 図16B 図2A [0140] 図17A及び17Bは、RFIDタグ300のスリット302の長さ(LSLIT)をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフである。約0.2mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.8mm、及び約1mmに等しいLSLITを有するRFIDタグに関して、それぞれ、曲線320A〜325Aはレジスタンス曲線であり、曲線320B〜325Bはリアクタンス曲線である。真空のスペーサを用い、RFIDタグ300を無限大のグランド面上に配置して、コンピュータモデリングを実施した。LANT=75mm、HANT=5mm、WANT=12.5mm、FANT=30mm、及びSOFFSET=5mmのタグの寸法で、コンピュータモデリングを実施する。3Dループアンテナ301のこれらの寸法は、LSLITが逐次的に増加されるとき、依然として一定である。0GHz〜3GHzの周波数範囲にわたってシミュレーションを実施する。] 図17A [0141] コンピュータモデリングの結果を、例示的な動作周波数915MHzを目印として図17A及び17Bに示す。コンピュータモデリングの結果により、LSLITを拡大すると、インピーダンスの実部(すなわちレジスタンス)にごく小さな変化を生じることが示唆される。しかしながら、LSLITを拡大すると、インピーダンスの虚部(すなわちリアクタンス)に相当な変化が生じる。更に、リアクタンスの変化は、3Dループアンテナ301の共鳴周波数に実質的に影響を与えることなく得られる。以下の表6は、結果として得られる、915MHzの例示的な動作周波数におけるコンピュータモデリングのレジスタンス及びリアクタンス値を示している。] 図17A [0142] ] [0143] 図18A及び18Bは、RFIDタグ300のスリットの片寄りSOFFSETをパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフである。換言すれば、これらのグラフは、フィードの位置に対してスリットの位置を変化させる結果をパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示している。約5mm、約10mm、及び約15mmに等しいSOFFSETを有するRFIDタグに関して、それぞれ、曲線320A〜323Aはレジスタンス曲線であり、曲線320B〜323Bはリアクタンス曲線である。真空のスペーサを用い、RFIDタグ300を無限大のグランド面上に配置して、コンピュータモデリングを実施した。LANT=75mm、HANT=5mm、WANT=12.5mm、FANT=15mm、及びLSLIT=0.5mmのタグの寸法で、コンピュータモデリングを実施する。このシミュレーションにおいて、スリットは、フィードポイントの位置FANTの短い側に配置される。3Dループアンテナ301のこれらの寸法は、SOFFSETが逐次的に増加されるとき、依然として一定である。0GHz〜3GHzの周波数でシミュレーションを実施する。] 図18A [0144] コンピュータモデリングの結果を、例示的な動作周波数915MHzを目印として図18A及び18Bに示す。コンピュータモデリングの結果により、SOFFSETを拡大すると、インピーダンスの実部(すなわちレジスタンス)にごく小さな変化を生じることが示唆される。しかしながら、SOFFSETを拡大すると、インピーダンスの虚部(すなわちリアクタンス)に相当な変化が生じる。ここでも、3Dループアンテナ301の共鳴周波数には実質的に影響はない。以下の表7は、結果として得られる、915MHzの例示的な動作周波数におけるコンピュータモデリングのレジスタンス及びリアクタンス値を示している。] 図18A [0145] ] [0146] 図19A及び19Bは、RFIDタグ300のスリットの片寄りSOFFSETをパラメータ化する例示的なレジスタンス及びリアクタンス曲線を示すグラフである。このシミュレーションにおいて、スリットは、フィードポイントの位置の長い側に配置される。換言すれば、アンテナ22の中心34からのICチップ26の片寄り、すなわちFANTが、負のx方向にある場合、スリットの片寄りSOFFSETは、ICチップ26から正のx方向にある。約5mm、約10mm、約15mm、約20mm、約25mm、及び約30mmに等しいSOFFSETを有するRFIDタグに関して、それぞれ、曲線330A〜335Aはレジスタンス曲線であり、曲線330B〜335Bはリアクタンス曲線である。真空のスペーサを用い、RFIDタグ300を無限大のグランド面上に配置して、コンピュータモデリングを実施した。LANT=75mm、HANT=5mm、WANT=12.5mm、FANT=15mm、及びLSLIT=0.5mmのタグの寸法で、コンピュータモデリングを実施する。このシミュレーションにおいて、スリットは、フィードポイントの位置の短い側に配置される。3Dループアンテナ301のこれらの寸法は、SOFFSETが逐次的に増加されるとき、依然として一定である。0GHz〜3GHzの周波数でシミュレーションを実施する。] 図19A [0147] コンピュータモデリングの結果を、例示的な動作周波数915MHzを目印として図19A及び19Bに示す。コンピュータモデリングの結果により、SOFFSETを3Dループアンテナ301の長い側に配置すると、3Dループアンテナ301の共鳴が二重共鳴に分裂することが示唆される。加えて、SOFFSETが拡大するにつれて、3Dループアンテナ301の共鳴周波数は、UHF帯へとより高い側に移動する。インピーダンスのレジスタンス及びリアクタンス成分に関して言えば、SOFFSETを拡大すると、結果として、レジスタンスの変化は限られたものとなり、リアクタンスの変化は著しいものとなる。以下の表8は、結果として得られる、915MHzの例示的な動作周波数におけるコンピュータモデリングのレジスタンス及びリアクタンス値を示している。] 図19A [0148] ] [0149] 実験6 実験6において、7つの異なるRFIDタグ、すなわち、RFIDタグA、RFIDタグB、RFIDタグC、RFIDタグD、RFIDタグE、RFIDタグF、及びRFIDタグGのリード範囲を測定した。長さLANT=75mm、幅WANT=12.5mm、高さHANT=1.5mm、フィードポイントFANT=16mm、及びwidth_gnd=25mmとして、RFIDタグの各々を設計した。スリットの片寄りをSOFFSET=5mmとして、ただし変動するスリット長LSLITを用いてRFIDタグA〜Fを設計した。RFIDタグGを、異なるスリットの片寄りSOFFSETを有することを除いてタグDと同様に設計した。実験6の結果が以下の表9に示されている。] [0150] ] [0151] 表9の結果で示すように、ギャップが短縮されると(ギャップ=0)、タグは試験室の端で読み取ることがなかった。スリットの長さLSLITを延長し、スリットの片寄りSOFFSETを同じに維持すると、リード範囲の結果に実質的な影響はなかった。スリットの長さLSLITを同じに維持し、スリットの片寄りSOFFSETを短縮すると、すなわちRFIDタグDとRFIDタグGの結果を比較すると、片寄りSOFFSETの短縮によってリード範囲が相当に縮小した。これらの実験結果に基づくと、SOFFSETは、LSLITと比べてRFIDタグの調整により優れたものとなり得ると思われる。] [0152] 図20A及び20Bは、別の例示的なRFIDタグ350を示している。図20Aは、物品表面28を伴ったRFIDタグ350の概略斜視図である。図20Bは、物品表面28を伴ったRFIDタグ350の断面図である。RFIDタグ350は、図2AのRFIDタグ20に実質的に従うが、RFIDタグ350の3Dループアンテナ352は、同調素子として機能する重なり合う導電性部分を有している。具体的には、3Dループアンテナ352の導電性部分354は、3Dループアンテナ352の導電性部分40の少なくとも一部分と重なり合っている。一例として、導電性部分354及び40は、部分的に重なり合う導電性トレースであってもよい。] 図20A 図20B 図2A [0153] 場合によっては、3Dループアンテナ352は、導電性部分354を導電性部分40から分離する基材を有していてもよい。他の場合には、導電性部分354と40は、空気で分離されていてもよい。3Dループアンテナ301のスリット302と同様に、3Dループアンテナ352の重なり合う導電性部分は、導電性部分40の短い側に、例えば図20A及び20Bにおける中心34及びICチップ26の左側に位置していてもよい。重なり合う導電性部分354、40は、導電性部分354と導電性部分40との間の距離に等しい重なり合いの高さHOVERLAP、重なり合いの長さLOVERLAP、重なり合いの幅WOVERLAP、及び重なり合いの片寄りFOVERLAP、すなわち、ICチップ26のフィードポイントから重なり合いまでの距離を含む、3Dループアンテナ352を同調させるように調節され得る付加的なアンテナパラメータを提供することができる。容量を増加させるために、重なり合いの総面積(WOVERLAP×LOVERLAP)を拡大することができ、あるいはHOVERLAPを縮小することができる。容量の変化は、共鳴周波数の移動を引き起こすものであり、アンテナを所望のインピーダンスに同調させるために使用され得る。] 図20A [0154] 図20Bは、物品表面28を伴ったRFIDタグ350の断面図である。同様の参照符号は同様の機構を指している。RF信号18は、3Dループアンテナ352を通じて電流を励起し、したがって、導電性部分40、42、44、46、及び354を通じて電流ループを生成する。3Dループアンテナ352を通じた電流ループが矢印で示されている。図2Bの3Dループアンテナ22を通じた電流ループとは異なり、3Dループアンテナ352を通じた電流ループは、導電性部分354と導電性部分40との間のギャップを横断する。具体的には、導電性部分40、354の重なり合う部分はそれぞれ、交流(AC)の励起信号が3Dループアンテナ352を通じて流れるときに充電及び放電する容量性プレートとして働く。したがって、重なり合う導電性部分354、40の間に電流が流れることにより、上述の容量性の同調能力が依然としてもたらされる一方で、交流が妨げられずに3Dループアンテナ352を通じて流れているように見える。] 図20B 図2B [0155] 図20A及び20Bは、図2A及び2Bに示すアンテナに類似したアンテナ内での、重なり合う容量性の同調要素の使用を示しているが、同様の同調能力を与えるために、重なり合う導電性部分354、40が、図3A及び3Bに示す3Dループアンテナ50などの他のアンテナ構造に加えられてもよい。更に、RFIDタグ350は、フィードポイントFANTをアンテナ352の中心34から片寄らせずに3Dループアンテナ352を同調させる際に使用するための、重なり合う導電性部分を有してもよい。この場合、ICチップ26は、3Dループアンテナ352の中心XXに、すなわちFANT=0に配置される。] 図20A 図2A 図3A [0156] 様々な実施形態について説明した。これらの及び他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に含まれる。]
权利要求:
請求項1 ループアンテナであって、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第1の導電性部分であって、前記第1の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在し、前記第1の導電性部分の少なくとも一部分は、前記ループアンテナのインピーダンスを同調させるための同調素子を形成する第1の導電性部分と、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第2の導電性部分であって、前記第2の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に前記第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在し、前記第2の導電性部分は、前記第1の導電性部分に電気的に結合されている第2の導電性部分と、を有するループアンテナと、前記ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、電流が前記ループアンテナを通じて励起されて、前記第1の平面及び前記第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、前記第1の導電性部分及び前記第2の導電性部分を流れるRFID回路と、を備える無線自動識別(RFID)タグ。 請求項2 前記RFIDタグは、物品の表面に取り付けられたとき、前記第3の平面が前記物品の前記表面に対して実質的に垂直となるように構成されている、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項3 前記第2の導電性部分は、物品の導電性表面に結合して、前記第3の平面内に存在する前記電流ループを形成する、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項4 前記第2の導電性部分は、前記導電性表面と結合して前記電流ループを形成する一対の接点を有する、請求項3に記載のRFIDタグ。 請求項5 前記第2の導電性部分は、前記物品の前記導電性表面と電気的に結合して前記電流ループを形成する、請求項3に記載のRFIDタグ。 請求項6 前記第2の導電性部分は、前記物品の前記導電性表面と電磁気的に結合して前記電流ループを形成する、請求項3に記載のRFIDタグ。 請求項7 前記RFIDタグは、前記ループアンテナを通じて流れる前記電流が、前記RFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面上に電流を誘起して、前記ループアンテナによって発生した磁場を増強するように構成されている、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項8 前記物品の前記導電性表面上に誘起される前記電流は、前記ループアンテナの前記電流ループによって囲まれる面積を実質的に2倍にする、請求項7に記載のRFIDタグ。 請求項9 前記ループアンテナはある長さを規定し、前記RFID回路は、前記長さの方向に沿って中心に配置されている、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項10 前記ループアンテナはある長さを規定し、前記RFID回路は、前記ループアンテナの前記長さの中心から片寄っている、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項11 前記第1の導電性部分は、前記第1の導電性部分内にギャップを形成する少なくとも1つのスリットを有し、前記ギャップは、前記アンテナが結合された前記RFID回路のインピーダンスに実質的に整合するように前記アンテナの前記インピーダンスを同調させるための前記同調素子として機能する、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項12 前記RFID回路は、前記ループアンテナの中心から片寄った位置で前記ループアンテナの前記第1の導電性部分に結合されており、前記ループアンテナの前記第1の導電性部分内に前記ギャップを形成する前記スリットは、前記RFID回路が前記ループアンテナの前記中心から片寄っているのと同じ方向に、前記RFID回路から片寄っている、請求項11に記載のRFIDタグ。 請求項13 前記第1の導電性部分は、第2の導電性トレースの少なくとも一部分と実質的に重なり合って前記同調素子を形成する第1の導電性トレースを有し、前記同調素子は、前記アンテナが結合された前記RFID回路のインピーダンスに実質的に整合するように前記アンテナの前記インピーダンスを同調させるためのものである、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項14 前記重なり合う導電性トレースを分離する非導電性材料を更に備える、請求項12に記載のRFIDタグ。 請求項15 前記RFID回路は、前記ループアンテナの中心から片寄った位置で前記ループアンテナの前記第1の導電性部分に結合されており、前記重なり合う導電性トレースは、前記RFID回路が前記ループアンテナの前記中心から片寄っているのと同じ方向に、前記RFID回路から片寄っている、請求項12に記載のRFIDタグ。 請求項16 前記ループアンテナは、電波スペクトルの極超短波(UHF)の範囲で動作するように同調されている、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項17 前記第1の導電性部分の前記長さ及び前記第2の導電性部分の前記長さは、少なくとも約50ミリメートル(mm)であり、前記第1の導電性部分の前記幅及び前記第2の導電性部分の前記幅は、約12mm〜50mmの間にあり、前記第1及び第2の導電性部分の前記厚さは、約1mm未満である、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項18 前記ループアンテナは、内部空間を規定し、前記RFIDタグは、前記内部空間内に設けられたスペーサ材料を更に備える、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項19 前記RFID回路は、集積回路(IC)、表面音響波(SAW)、及び有機回路のうちの1つを備える、請求項1に記載のRFIDタグ。 請求項20 質問の無線周波数(RF)の場を出力するように構成されたリーダーユニットと、RFIDタグとを備える無線自動識別(RFID)システムであって、前記RFIDタグは、ループアンテナであって、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第1の導電性部分であって、前記第1の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在し、前記第1の導電性部分の少なくとも一部分は、前記ループアンテナのインピーダンスを同調させるための同調素子を形成する第1の導電性部分と、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第2の導電性部分であって、前記第2の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に前記第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在し、前記第2の導電性部分は、前記第1の導電性部分に電気的に結合されている第2の導電性部分と、を有するループアンテナと、前記ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、電流が、前記第1の平面及び前記第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、前記第1の導電性部分及び前記第2の導電性部分を通じて励起されて、前記質問のRF信号に応答するRF信号を出力するRFID回路と、を備えるシステム。 請求項21 前記RFIDタグは、物品の表面に取り付けられたとき、前記第3の平面が前記物品の前記表面に対して実質的に垂直となるように構成されている、請求項20に記載のシステム。 請求項22 前記第2の導電性部分は、物品の導電性表面に結合して、前記第3の平面内に存在する前記電流ループを形成する、請求項20に記載のシステム。 請求項23 前記第2の導電性部分は、前記導電性表面と結合する一対の接点を有する、請求項22に記載のシステム。 請求項24 前記第2の導電性部分は、電気結合及び電磁気結合の一方によって、前記物品の前記導電性表面に結合して前記電流ループを形成する、請求項22に記載のシステム。 請求項25 前記RFIDタグは、前記ループアンテナを通じて流れる前記電流が、前記RFIDタグを取り付けられた物品の導電性表面上に電流を誘起して、前記ループアンテナによって発生した磁場を増強するように構成されている、請求項20に記載のシステム。 請求項26 前記物品の前記導電性表面上に誘起された前記電流は、前記ループアンテナの前記磁場を実質的に2倍にする、請求項25に記載のシステム。 請求項27 前記ループアンテナはある長さを規定し、前記ICチップは、前記長さの方向に沿って中心に配置されている、請求項20に記載のシステム。 請求項28 前記ループアンテナはある長さを規定し、前記ICチップは、前記ループアンテナの前記長さの中心から片寄っている、請求項20に記載のシステム。 請求項29 前記第1の導電性部分は、前記第1の導電性部分内にギャップを形成する少なくとも1つのスリットを有し、前記ギャップは、前記アンテナが結合された前記RFID回路のインピーダンスに実質的に整合するように前記アンテナの前記インピーダンスを同調させるための前記同調素子として機能する、請求項20に記載のシステム。 請求項30 前記RFID回路は、前記ループアンテナの中心から片寄った位置で前記ループアンテナの前記第1の導電性部分に結合されており、前記ループアンテナの前記第1の導電性部分内に前記ギャップを形成する前記スリットは、前記RFID回路が前記ループアンテナの前記中心から片寄っているのと同じ方向に、前記RFID回路から片寄っている、請求項29に記載のシステム。 請求項31 前記第1の導電性部分は、第2の導電性トレースの少なくとも一部分と実質的に重なり合って前記同調素子を形成する第1の導電性トレースを有し、前記同調素子は、前記アンテナが結合された前記RFID回路のインピーダンスに実質的に整合するように前記アンテナの前記インピーダンスを同調させるためのものである、請求項20に記載のシステム。 請求項32 前記重なり合う導電性トレースを分離する非導電性材料を更に備える、請求項31に記載のシステム。 請求項33 前記RFID回路は、前記ループアンテナの中心から片寄った位置で前記ループアンテナの前記第1の導電性部分に結合されており、前記重なり合う導電性トレースは、前記RFID回路が前記ループアンテナの前記中心から片寄っているのと同じ方向に、前記RFID回路から片寄っている、請求項31に記載のシステム。 請求項34 前記ループアンテナは、電波スペクトルの極超短波(UHF)の範囲で動作する、請求項20に記載のシステム。 請求項35 前記第1の導電性部分の前記長さ及び前記第2の導電性部分の前記長さは、少なくとも約50ミリメートル(mm)であり、前記第1の導電性部分の前記幅及び前記第2の導電性部分の前記幅は、約12mm〜50mmの間にあり、前記第1及び第2の導電性部分の前記厚さは、約1mm未満である、請求項20に記載のシステム。 請求項36 導電性表面と、物品の前記導電性表面に結合された無線自動識別(RFID)タグとを備える物品であって、前記RFIDタグは、ループアンテナであって、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第1の導電性部分であって、前記第1の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在し、前記第1の導電性部分の少なくとも一部分は、前記ループアンテナのインピーダンスを同調させるための同調素子を形成する第1の導電性部分と、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第2の導電性部分であって、前記第2の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に前記第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在し、前記第2の導電性部分は、前記第1の導電性部分に電気的に結合されている第2の導電性部分と、を有するループアンテナと、前記ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、電流が前記ループアンテナを通じて励起されて、前記物品の前記導電性表面に対して実質的に平行でない第3の平面内に存在する電流ループにおいて、前記第1の導電性部分及び前記第2の導電性部分を流れるRFID回路と、を備える物品。 請求項37 前記RFIDタグは、前記第3の平面が前記物品の前記導電性表面に実質的に垂直となるように構成されている、請求項36に記載の物品。 請求項38 前記第2の導電性部分は、前記物品の前記導電性表面に結合して、前記第3の平面内に存在する前記電流ループを形成する、請求項36に記載の物品。 請求項39 前記第2の導電性部分は、前記物品の前記導電性表面と結合する一対の接点を有する、請求項38に記載の物品。 請求項40 前記第2の導電性部分は、電気結合及び電磁気結合の一方によって、前記物品の前記導電性表面に結合して前記電流ループを形成する、請求項38に記載の物品。 請求項41 前記RFIDタグは、前記ループアンテナを通じて流れる前記電流が、前記物品の前記導電性表面上に電流を誘起して、前記ループアンテナによって発生した磁場を増強するように構成されている、請求項36に記載の物品。 請求項42 前記物品の前記導電性表面上に誘起された前記電流は、前記ループアンテナの前記磁場を実質的に2倍にする、請求項41に記載の物品。 請求項43 前記第1の導電性部分は、前記第1の導電性部分内にギャップを形成する少なくとも1つのスリットを有し、前記ギャップは、前記アンテナが結合された前記RFID回路のインピーダンスに実質的に整合するように前記アンテナの前記インピーダンスを同調させるための前記同調素子として機能する、請求項36に記載の物品。 請求項44 前記RFID回路は、前記ループアンテナの中心から片寄った位置で前記ループアンテナの前記第1の導電性部分に結合されており、前記ループアンテナの前記第1の導電性部分内に前記ギャップを形成する前記スリットは、前記RFID回路が前記ループアンテナの前記中心から片寄っているのと同じ方向に、前記RFID回路から片寄っている、請求項43に記載の物品。 請求項45 前記第1の導電性部分は、第2の導電性トレースの少なくとも一部分と実質的に重なり合って前記同調素子を形成する第1の導電性トレースを有し、前記同調素子は、前記アンテナが結合された前記RFID回路のインピーダンスに実質的に整合するように前記アンテナの前記インピーダンスを同調させるためのものである、請求項36に記載の物品。 請求項46 前記重なり合う導電性トレースを分離する非導電性材料を更に備える、請求項45に記載の物品。 請求項47 前記RFID回路は、前記ループアンテナの中心から片寄った位置で前記ループアンテナの前記第1の導電性部分に結合されており、前記重なり合う導電性トレースは、前記RFID回路が前記ループアンテナの前記中心から片寄っているのと同じ方向に、前記RFID回路から片寄っている、請求項45に記載の物品。 請求項48 無線自動識別(RFID)タグと、前記RFIDタグを実質的に平坦でない表面上に装着するように構成された装着部材とを備えるアセンブリであって、前記装着部材は、上側表面と、前記上側表面の反対側の下側表面とを備える、実質的に平坦でかつ柔軟な基礎部材と、前記下側表面から突出する複数の装着構造と、を備えるアセンブリ。 請求項49 前記複数の装着構造は、前記RFIDタグの長さ方向に沿って方向付けられた長手方向の軸線を各々が有する複数のリブであって、前記RFIDタグの前記長さ方向を横断して方向付けられた前記長手方向の軸線を有する複数のリブか、前記基礎部材の前記下側表面から突出する複数の柱状の構造か、又は、前記RFIDタグを基準として少なくとも1つの方向に延びる1つ以上のチャネルを形成する複数の装着構造かのいずれかである、請求項48に記載のアセンブリ。 請求項50 前記複数の装着構造は互いに離間されている、請求項48に記載のアセンブリ。 請求項51 前記装着構造の各々が、先細となった縁部を有する、請求項48に記載のアセンブリ。 請求項52 前記複数の装着構造は、前記基礎部材と一体に形成されている、請求項48に記載のアセンブリ。 請求項53 前記RFIDタグは、ループアンテナであって、第1の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第1の導電性部分であって、前記導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に第1の平面内に存在する第1の導電性部分と、第2の導電性部分の厚さを実質的に上回る長さ及び幅を有する第2の導電性部分であって、前記第2の導電性部分の前記長さ及び幅は、実質的に前記第1の平面に対して実質的に平行な第2の平面内に存在し、前記第2の導電性部分は、前記第1の導電性部分に電気的に結合されている第2の導電性部分と、を有するループアンテナと、前記ループアンテナに電気的に接続されたRFID回路であって、前記第1の平面及び前記第2の平面に対して実質的に垂直な第3の平面内に存在する電流ループにおいて、前記第1の導電性部分及び前記第2の導電性部分を流れるように、前記ループアンテナを通じて電流を励起するRFID回路と、を備える、請求項48に記載のアセンブリ。 請求項54 鋳巣に硬化性樹脂を少なくとも部分的に充填する工程と、整形工具を前記鋳巣に押し付けて前記樹脂を形作りする工程と、前記材料が硬化した後に前記整形工具を取り除き、それによって、基礎部材から延びる複数の装着構造を規定する工程と、前記基礎部材及び複数の装着構造を前記鋳巣から取り出す工程であって、前記基礎部材は実質的に平坦であり、無線自動識別(RFID)タグに取り付けられるように構成された上側表面と、前記装着構造がそこから延びる下側表面とを備える、工程と、1つ以上のRFIDタグを前記基礎部材の前記上側表面に結合する工程と、を含む方法。 請求項55 前記1つ以上のRFIDタグを前記装着構造に結合する工程は、RFIDタグ及び1枚以上の保護フィルムを前記鋳巣の底部に配置することを含み、前記鋳巣を少なくとも部分的に充填する工程は、前記硬化性樹脂を前記保護フィルム及びRFIDタグの上に注ぐことを含み、前記保護フィルムは、前記RFIDタグが前記樹脂によって損傷を受けることを防止する、請求項54に記載の方法。 請求項56 前記1つ以上のRFIDタグを前記装着構造に結合する工程は、1つ以上のRFIDタグを前記装着構造の前記上側表面に取り付けることを含む、請求項54に記載の方法。 請求項57 前記RFIDタグを取り付けることは、接着剤を前記装着構造の前記上側表面に塗布すること、及びRFIDタグのロールを前記上側表面の上で転がすことを含む、請求項56に記載の方法。 請求項58 前記複数の装着構造は、前記RFIDタグの長さ方向に沿って配置された複数のリブ付き区分、前記RFIDタグの長さ方向を横切って配置された複数のリブ付き区分、前記平坦な構造の前記下側表面から突出する複数の柱状の区分、及び、前記RFIDタグを基準として少なくとも1つの方向に1つ以上のチャネルを形成する複数の区分のうちの少なくとも1つを備える、請求項54に記載の方法。
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